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【通貨】ユーロ週間見通し:日欧の金融政策を見極める展開に


■米早期利上げ観測の後退でユーロ売り縮小

先週のユーロ・ドルは強含み。欧州中央銀行(ECB)は3月理事会で追加緩和策を導入するとの見方が広がり、一時1.0826ドルまでユーロ安が進んだ。しかしながら、米国の早期追加利上げ観測は後退したことやECBの当座預金金利の引き下げはユーロ安に直結しないとの思惑が浮上し、投機的なユーロ売りは縮小した。取引レンジ1.0826ドル-1.1043ドル。

■ECBは追加緩和実施でユーロ売り優勢か

今週のユーロ・ドルは弱含みか。15-16日の連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、調整目的のユーロ売り・ドル買いに振れやすい展開となりそうだ。10日の欧州中央銀行(ECB)理事会で当座預金金利の引き下げ以外の緩和策導入が決定された場合、ユーロ売りが再び優勢となり、1ユーロ=1.08ドル台を試す可能性がある。

予想レンジ:1.0850ドル-1.1100ドル

■対円レートは強含み、ユーロ高・米ドル安の影響受ける

先週のユーロは対円で強含みとなった。米早期利上げ観測の後退でユーロ買い・米ドル売りの取引が増えたことが要因。ユーロ圏の1月失業率が低下したことも材料視された。米ドル・円相場はやや円高方向に振れたが、対円レートは底堅い動きを見せた。取引レンジ122円09銭-125円59銭。

■日欧の金融政策を見極める展開に

今週のユーロ・円はもみあいか。日本の10-12月期実質国内総生産(GDP)改定値が予想を下回った場合、日銀による追加金融緩和への期待が高まりやすく、円売りがやや強まる可能性がある。一方、欧州中央銀行(ECB)は10日の理事会で追加緩和策の導入を決定する見込みであることから、ユーロ買い・円売りが大きく広がる状況ではないとみられる。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・8日:10-12月期域内総生産改定値(前年比予想:+1.5%)
・10日:欧州中央銀行が金融政策発表(預金金利は-0.4%に引き下げの可能性)

予想レンジ:123円50銭-126円50銭

《FA》

 提供:フィスコ

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