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【市況】今週の【早わかり株式市況】 今年初の4日続伸で1万7000円回復、市場に落ち着く兆し

日経平均の日足チャート 「株探」多機能チャートより

 今週の株式市場は、米景気への懸念後退や原油価格の持ち直しを受け、世界的に市場が落ち着きを取り戻しつつあり、日経平均株価は今年初めて4日続伸し、1万7000円を回復。

 週初の2月29日は前週末に上海で開かれたG20財務相・中央銀行総裁会議の共同声明で「金融、財務、構造改革のすべての政策を総動員する」と表明。これを受けて買い優勢で始まったものの、上海株式市場が大きく下げたことで売りに押され、3日ぶりに反落した。

 3月1日は円高基調が嫌気され一時1万6000円を割れる場面もあったが、1万6000円割れでは前週から買いが入る展開が続いており、買い戻された。2日は前日の経済指標の改善によるNYダウの大幅高など米株高や原油価格の持ち直しに加え、為替が円安に転じたことも重なり、日経平均は前日比661円高と今年3番目の上げ幅を記録。3日も米株高や原油価格の上昇が続き、今年初めて3日続伸となった。

 週末は売りが先行したものの、一巡後は買いが入り上値は重いながらも4日続伸となった。年初からの急落、その後の乱高下した大波乱相場は米景気への懸念後退や原油をはじめとする商品相場の持ち直しを受け、落ち着きを取り戻しつつあることを伺わせた。

 日経平均株価は、前週比826円(5.10%)高の1万7014円と大幅に3週続伸し、約1ヵ月ぶりに1万7000円を回復して取引を終えた。週間の振れ幅は1185円と、前週の718円から拡大した。


 来週は、10日~16日にかけて日米欧で金融政策の重要イベントが控えており、様子見姿勢から小動きな展開となりそうだ。重要イベントとしては、海外では5日から中国・全人代(国会に相当)が始まるほか、10日には注目度の高いECB理事会が開催される。国内では7日14時に発表される1月の景気動向指数に注視したい。

◆マーケット・トレンド(2月29日~3月4日)

【↓】 2月29日(月)―― 3日ぶり反落、円安一服・中国株下落で下げに転じる
 日経平均 16026.76( -161.65)  売買高24億9281万株 売買代金 2兆5944億円

【↑】 3月 1日(火)―― 中国株高を支えに反発も、上値は重い
 日経平均 16085.51( +58.75)  売買高22億2463万株 売買代金 2兆1481億円

【↑】 3月 2日(水)―― 米株高・円安・原油高で661円高、大幅続伸
 日経平均 16746.55( +661.04)  売買高24億8977万株 売買代金 2兆5934億円

【↑】 3月 3日(木)―― 米株高・原油上昇で3日続伸、1万6900円台回復
 日経平均 16960.16( +213.61)  売買高27億4428万株 売買代金 2兆5382億円

【↑】 3月 4日(金)―― 1ヵ月ぶりに1万7000円乗せ、4日続伸は今年初
 日経平均 17014.78( +54.62)  売買高26億5272万株 売買代金 2兆4902億円

◆セクター・トレンド(2月29日~3月4日)

(1)原油高で国際石開帝石 <1605> など鉱業株や三菱商 <8058> など大手商社が急反騰
(2)三菱UFJ <8306> など銀行、野村 <8604> など証券株は買い戻し急
(3)市況堅調で郵船 <9101> 、商船三井 <9104> など海運株が買われた
(4)新日鉄住金 <5401> など鉄鋼、住友電 <5802> など非鉄といった素材株は続伸
(5)トヨタ <7203> など自動車、村田製 <6981> など電機といった輸出株も上昇
(6)JR東海 <9022> など陸運、JAL <9201> など空運、サカタタネ <1377> など水産・農林株は軟調

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