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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~G20見極めでこう着も上に行きやすい需給状況


26日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・G20見極めでこう着も上に行きやすい需給状況
・ドル・円は112円81銭付近、日本株の上げ幅縮小で反落
・Fリテ<9983>、ファナック<6954>、TDK<6762>で日経平均を約58円押し上げ


■G20見極めでこう着も上に行きやすい需給状況

日経平均は続伸。192.63円高の16332.97円(出来高概算10億9000万株)で前場の取引を終えた。欧米市場の上昇や為替市場ではドル円が1ドル113円台前半で推移するなど円安が好感され、大幅に続伸して始まった。シカゴ日経225先物は大阪比100円高の16230円だったが、大阪225先物はこれを上回る16330円で始まると、一時16470円まで上げ幅を拡大。この流れにより、日経平均は一時16472.50円と、直近もち合いレンジの上限を突破し、25日線に接近する場面もみられている。

セクターでは鉄鋼、小売、電気機器、パルプ紙、電力ガス、水産農林、倉庫運輸、繊維、食料品などが堅調。半面、ゴム製銀、卸売、ガラス土石、石油石炭などが小安い。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1200を超えており、全体の6割を占めている。規模別指数では大型、中型、小型株指数いずれも2ケタの上昇。

日経平均はもち合いレンジを上放れ、25日線に接近してきている。ただし、同抵抗線接近で強弱感が対立しやすいほか、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議での各国の協調姿勢による金融安定化への期待が高まりやすい一方、G20通過後の失望を警戒する向きもあり、強弱感が対立しやすい水準でもある。

とはいえ、価格帯別出来高で厚みがあった16000-16200円処をクリアしてきており、上に行きやすい需給状況である。そのため、G20見極めでトレンドは出難いと考えられるが、底堅さは意識されやすいと考えられる。年金とみられる資金流入なども下支えとして意識されやすいだろう。一方で、足元で強い値動きが続いていた中小型株については、個人主体でもあるため週末要因から、利益確定の流れに向かいやすい。

(株式部長 村瀬智一)


■ドル・円は112円81銭付近、日本株の上げ幅縮小で反落

ドル・円は112円81銭付近で推移。日経平均株価が上げ幅を縮小したことに伴う値動き。

ドル・円は朝方に国内系の買いが入り一時113円22銭まで上昇した。113円台は23日以来。ただ、日経平均は続伸となったが、上げ幅を縮小したことから、ドルは一時112円68銭まで下落。その後は下げ渋る展開となっている。

ランチタイムの日経平均先物は堅調地合いとなっているほか、上海総合指数もプラス圏で推移しているため、ドル・円の底堅い値動きは目先も続きそうだ。

12時26分時点のドル・円は112円81銭、ユーロ・円は124円76銭、ポンド・円は157円97銭、豪ドル・円は81円61銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・Fリテ<9983>、ファナック<6954>、TDK<6762>で日経平均を約58円押し上げ
・日東電<6988>、京セラ<6971>、東エレク<8035>などハイテクセクターが強い値動き
・投資判断引き上げの日立キャピ<8586>、博報堂<2433>が堅調


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・14:00 基調的なインフレ率を補足するための指標速報(1月、日銀)

<海外>
・G20財務相・中銀総裁会議(上海、27日まで)

《SY》

 提供:フィスコ

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