【市況】4日の米国市場ダイジェスト:ダウは79ドル高、軟調な企業決算や経済指標が重し
■NY株式:ダウは79ドル高、軟調な企業決算や経済指標が重し
NYダウ ナスダック
終値 :16416.58 終値 :4509.56
前日比:+79.92 前日比:+5.32
始値 :16329.67 始値 :4492.48
高値 :16485.84 高値 :4545.52
安値 :16266.16 安値 :4463.99
4日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は79.92ドル高の16416.58、ナスダックは5.32ポイント高の4509.56で取引を終了した。原油先物相場の動向を睨みながら終日揉み合う展開となった。主要企業の冴えない決算が嫌気されたほか、12月製造業受注指数が予想を下振れたことも上値を抑えた。しかし明日の雇用統計発表を控えて前日終値を挟んでもみ合う展開となり、引けにかけては小幅上昇となった。セクター別では、素材や運輸が上昇する一方で耐久消費財・アパレルや食品・飲料・タバコが下落した。
商品相場の回復を受け資源のフリーポート・マクモラン(FCX)や非鉄金属のアルコア(AA)が大幅上昇。メディアのバイアコム(VIA)は会長辞任が報じられ、堅調推移。一方で、アパレルのラルフローレン(RL)や小売のコールズ(KSS)は決算内容が嫌気されたほか、通期の業績見通しを引き下げ、大幅下落。会員制卸売のコストコ・ホールセール(COST)は1月既存店売上高が嫌気され、売られた。
明日の雇用統計では、非農業雇用者数が19万人増と前月から大幅減少、失業率は5.0%増と横ばいが予想されている。FF金利の先物取引から算出される利上げ確率は3月が10%、6月が26%、9月が36%、12月でも46%(4日時点)と年内の追加利上げの実施には懐疑的な見方が多い。
Horiko Capital Management LLC
■NY為替:ドル・円は116円78銭、低調な経済指標受け米追加利上げ観測後退、ドル続落
4日のニューヨーク外為市場でドル・円は、117円42銭から116円53銭まで下落し116円78銭で引けた。米国の第4四半期労働生産性が14年第1四半期以降で最大の下落幅を記録したほか、失業保険申請者数も増加したため、米国の追加利上げ観測が後退し、ドル売りに拍車がかかった。
ユーロ・ドルは、1.1239ドルまで上昇後、1.1158ドルへ反落し、1.1212ドルで引けた。低調な米国の経済指標を受けた債券利回りの低下に伴うドル売りが強まったのち、欧州委員会がインフレ、成長見通しを引き下げたため、欧州中央銀行(ECB)の追加緩和観測に伴うユーロ売りに伸び悩んだ。ユーロ・円は、131円59銭から130円67銭へ下落した。ポンド・ドルは、1.4668ドルへ上昇後、1.4561ドルへ下落した。英中銀が全会一致で政策据え置きを決定、利上げ観測が後退したことでポンド売りが継続した。ドル・スイスは、0.9990フランから0.9922フランへ下落した。
■NY原油:反落で31.72ドル、ドル安で買い先行も、需給材料に立ち返り売り転換か
NY原油は反落(NYMEX原油3月限終値:31.72↓0.56)。33.60ドルまで上昇した後、31.53ドルまで下落した。この日発表の米国の新規失業保険申請件数が予想外に増加し、労働生産性が予想以上に落ち込んだことを受けて、連邦準備理事会(FRB)の追加利上げ観測が一段と後退。ユーロ高・ドル安が最も進んだ辺りで、割安感による原油の買いが強まった。
しかし、その後は、需給材料に立ち返ったとみられ、米国の原油在庫の増加や産油国間の協調減産は困難との見方などから、世界的な供給過剰感による売りが優勢になり、下落に転じたもよう。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 13.25ドル +0.220ドル(+1.69%)
モルガン・スタンレー(MS) 25.00ドル +0.680ドル(+2.80%)
ゴールドマン・サックス(GS)156.39ドル +3.710ドル(+2.43%)
インテル(INTC) 29.77ドル +0.430ドル(+1.47%)
アップル(AAPL) 96.60ドル +0.770ドル(+0.80%)
アルファベット(GOOG) 730.03ドル -19.35ドル(-2.58%)
フェイスブック(FB) 110.49ドル -2.200ドル(-1.95%)
キャタピラー(CAT) 65.95ドル +2.680ドル(+4.24%)
アルコア(AA) 8.30ドル +0.750ドル(+9.93%)
ウォルマート(WMT) 66.41ドル +0.140ドル(+0.21%)
スプリント(S) 2.83ドル -0.010ドル(-0.35%)
《NO》
提供:フィスコ