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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):エプソン、ラオックス、村田製、ドコモ

■セイコーエプソン <6724>  1,957円  +339 円 (+21.0%)  本日終値  東証1部 上昇率トップ
 セイコーエプソン<6724>が大幅高。同社は1月29日取引終了後に、16年3月期第3四半期累計(15年4~12月)の連結決算を発表。営業利益は819億700万円(前年同期比26.0%減)と減益ながら、通期計画910億円に対する進捗率は90.0%に達した。売上収益は8374億2200万円(同2.8%増)で着地。主力のプリンティングソリューションズ事業はインクジェットプリンターの商品ラインアップの強化や販売地域の拡大などで増収を確保した半面、インクカートリッジモデルの日米での価格競争やドル高による製造コスト増などで減益となった。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■ラオックス <8202>  220円  +38 円 (+20.9%) 一時ストップ高   本日終値
 ラオックス<8202>などインバウンド関連株が急伸。共立メンテナンス<9616>やエイチ・アイ・エス<9603>も高い。日銀のマイナス金利導入で為替相場が1ドル=121円台へ大幅な円安が進行。円安は訪日外国人にとっては、購買力の向上につながるためプラス要因であり、インバウンド関連株に見直し買いが流入している。また、この日発表された1月の財新・中国製造業PMIは48.4と市場予想(48.1)を上回ったことも好感されたほか、今月7日から中国は「春節」の大型連休を迎え、中国人旅行客が見込めることも買い材料となっている。

■リニカル <2183>  2,020円  +333 円 (+19.7%)  本日終値  東証1部 上昇率2位
 1月29日、リニカル <2183> が16年3月期の連結経常利益を従来予想の12.2億円→16.7億円に36.9%上方修正。増益率が45.8%増→99.6%増に拡大し、従来の3期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料。主力のCRO(臨床試験受託)事業で国内外の案件や国際共同治験の受注が想定より伸び、売上が計画を14.0%も上回ることが利益を押し上げる。業績上振れに伴い、期末一括配当を従来計画の7円→9円(前期は1→2の株式分割前で14円)に増額修正したことも支援材料。

■スパークス・グループ <8739>  285円  +41 円 (+16.8%)  本日終値
 29日に決算を発表。「4-12月期(3Q累計)経常は81%増益で着地、未定だった今期配当は1.5円増配」が好感された。
 スパークス <8739> [JQ] が1月29日大引け後(16:00)に決算を発表。16年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比81.3%増の21.6億円に拡大した。同時に、従来未定としていた期末一括配当は4円(前期は2.5円)実施する方針とした。
  ⇒⇒スパークス・グループの詳しい業績推移表を見る
 同時に発表した「0.49%を上限に自社株買いを実施」も買い材料。
 発行済み株式数(自社株を除く)の0.49%にあたる100万株(金額で2億6000万円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は2月1日から2月29日まで。

■東邦チタニウム <5727>  1,062円  +147 円 (+16.1%) 一時ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率4位
 1月29日、邦チタ <5727> が決算を発表。16年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常損益が29.1億円の黒字(前年同期は35.3億円の赤字)に浮上して着地したことが買い材料。在庫調整の一巡でスポンジチタンの販売が航空機向けを中心に大きく伸びたことが寄与。増収や円安による採算改善で収益が急拡大した機能化学品事業も黒字浮上に貢献した。通期計画の33億円に対する進捗率が88.3%に達しており、通期上振れを期待する買いが向かった。

■村田製作所 <6981>  15,845円  +2,150 円 (+15.7%)  本日終値  東証1部 上昇率6位
 1月29日、村田製 <6981> が決算(米国会計基準)を発表。16年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結税引き前利益が前年同期比32.2%増の2400億円に拡大して着地したことが買い材料。スマートフォン高機能化を背景に、主力のコンデンサーと圧電部品で高付加価値品の販売が大きく伸びたことが寄与。コスト削減や円安による採算改善なども大幅増益に貢献した。下期の為替レートは1ドル=115円を想定。日銀によるマイナス金利導入で円安に振れており、通期業績の上振れを期待する買いが向かった。なお、通期計画の2760億円に対する進捗率は87.0%に達している。同時に、東光 <6801> を株式交換によって5月1日付で完全子会社化すると発表。東光株1株に対し、同社株0.027株割り当てる。

■日新製鋼 <5413>  1,296円  +169 円 (+15.0%)  本日終値  東証1部 上昇率7位
 日新製鋼<5413>は急騰、日本経済新聞電子版による新日鉄住金<5401>の同社買収報道に際し東証は真偽確認のため、同社株の売買を午前8時20分から停止したが、日新製鋼がこれについてきょうの取締役会で決定するとのコメントを発表、8時51分から取引が再開された。鉄鋼業界は中国の過剰生産などを背景とする鋼材市況の悪化に伴い、厳しい収益環境を強いられており、業界再編の動きが顕在化してきた。今回の動きはその流れを象徴づけている。きょうは新日鉄をはじめ鉄鋼セクターに買いが集まり、寄り付き時点で業種別トップに買われていた。

■アコム <8572>  621円  +81 円 (+15.0%)  本日終値  東証1部 上昇率8位
 アコム<8572>が大幅高。同社が前週末1月29日取引終了後に発表した、15年4~12月期の営業収益は1779億2400万円(前年同期比9.5%増)、営業利益は409億5000万円(同7.3%増)と好調だった。営業貸付金利息や信用保証収益の増加が売り上げを押し上げている。利息返還請求の減少が想定より鈍化しているため利息返還損失引当金繰入額を計上したことなどで利益の伸びは抑えられたものの、通期営業利益見通しに対する進捗率は71%をキープしている。マイナス金利導入による金利低下効果で調達コストが軽減することも追い風に、大陽線2連発で一気に25日移動平均線を上に突き抜ける強い戻り足を明示している。

■NTTドコモ <9437>  2,885円  +358 円 (+14.2%)  本日終値  東証1部 上昇率9位
 NTTドコモ<9437>が4連騰。同社が1月29日取引終了後に発表した16年3月期第3四半期累計(2015年4月~12月)の連結決算では、営業収益が3兆3834億6000万円(前年同期比1.7%増)、営業利益は6855億500万円(同16.8%増)、最終利益は4924億4900万円(同29.0%増)だった。スマートフォンの通信サービス収入やコンテンツ配信事業が好調で収益に貢献したほか、経費削減努力も寄与した。また、同日発行済み株式数の5.67%に相当する2億2000万株を上限とする自社株取得枠の設定を発表、2月1日から12月末にかけて自社株買いを実施する方針で、これを好感する買いが上げ足を助長している。

■明電舎 <6508>  522円  +60 円 (+13.0%)  本日終値
 29日に決算を発表。「4-12月期(3Q累計)経常が赤字縮小で着地・10-12月期は黒字浮上」が好感された。
 明電舎 <6508> が1月29日大引け後(15:00)に決算を発表。16年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常損益は35.1億円の赤字(前年同期は60.8億円の赤字)に赤字幅が縮小した。
  ⇒⇒明電舎の詳しい業績推移表を見る

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