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【特集】【中国の視点】ブラジル景気悪化:08年より深刻も、「カーニバル」取り消し相次ぐ


景気後退に悩ませているブラジルでは、年に一度の重要なイベントである「カーニバル」(今年2月)を取り消す都市が相次いでいると報じられている。

歳入減で政府がカーニバル補助金を支出できなくなることが背景にあるほか、景気後退に伴い、カーニバル・チケットの売れ行きが予想以上に減少していることも一因だと説明されている。

カーニバルはブラジル国民にとってもっとも重要なフェスティバルであるといわれており、世界同時不況が発生した2008年でも開催された。現在のブラジル景気は2008年より深刻な状態にあると警告されている。また、2016年の景気見通しについて、昨年からさらに悪化する恐れがあると警戒されている。

景気減速やインフレ加速、失業率の上昇、不安定な政治環境を受け、ブラジルが経済危機の発生に直面していると警告されている。また、原油など商品価格の下落が進んでいることも同国の経済をさらに悪化させている。

中国の専門家は、世界景気の先行き不透明感がしばらく継続すると予測。原油など商品価格の回復が当面見込めないとの見方を示し、構造改革など大きな転換がみられていないブラジルにとって、16年の経済が一段と悪化するおそれがあるとの懸念を示した。

なお、原油価格は12年ぶりの低水準で推移している。最新の調査では、2016年のブラジル成長見通しが-2.99%、インフレ見通しが6.93%まで加速するという結果が示された。
《ZN》

 提供:フィスコ

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