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【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「まだ乱高下続く師走」

株式評論家 富田隆弥

◆9年半ぶり利上げに動いたFRB。NYダウ平均は16日224ドル高、そして17日の日経平均株価は一時457円高と上昇し、市場に安心感を広め「掉尾の一振」への期待を高めた。だが、重要イベントごとに乱高下繰り返す師走相場。18日に日銀決定会合があり(寄稿時未確認)、そしてクリスマスウィークと年末までスケジュールは忙しい。外国人次第、NY次第という日本株だけに、まだ乱高下することは覚悟しておきたい。

◆日経平均は12月1日高値2万0012円から15日1万8562円まで1450円(7%)下落した。原油(WTI)や商品(CRB)の下落に伴い信用不安が台頭したが、それを忘れてはならないだろう。FOMCのあった16日も株価上昇の裏で原油と商品は下落している。株価が上げたのはクリスマス休暇を前にポジション(売り)を手仕舞っただけかもしれず、そうであれば相場再開となる新春(早ければFOMCあと)に改めて「売り」が出てくる可能性がある。

◆日経平均の日足は12月15日までの下げ波動から反転、RCIなど短期テクニカルも底打ちし、一目均衡表も「雲」を下値に切り返した。「掉尾の一振」に向けて動き出したと見ることもできるが、目先的には25日線と200日線がデッドクロスする1万9500円処の節に差し掛かった。崩れたあとのアヤ戻り「正念場」で、高水準の信用買い残、裁定買い残がどう出てくるかのポイントでもある。

◆続伸したNYダウ(16日1万7749ドル)の日足は1万7900ドル台を上値とする三角保ち合いの中にある。当面は日米とも上値に控える節を突破できるか否かが当面の焦点。クリスマスに大晦日、お正月と心浮かれるところだが、相場に関しては冷静に目先のトレンドに従って行きたい。

(12月17日 記、毎週土曜日9時に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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