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【材料】【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家夢見る父さん氏:2015年はインデックスファンドの低コスト競争が勃発


以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家夢見る父さん氏(ブログ「夢見る父さんのコツコツ投資日記」を運営)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2015年12月16日0時に執筆

11月18日に「ニッセイVS三井住友 インデックスファンドで熾烈な争い」という記事を掲載し、インデックスファンドの低コスト競争を紹介しました。その際、「三菱UFJ国際投信、野村アセットマネジメントなど、他の低コストインデックスファンドを出している大手がどうなるかも注目されます」と書きました。

掲載後、DIAMアセットマネジメント(第一生命、みずほ系)から「たわら」という低コストインデックスシリーズが発売されました。さらに、三井住友トラスト・アセットマネジメントが、既存のインデックスeシリーズに、日経225インデックスeを低コストで追加発売することが決まり、2015年はインデックスファンドの低コスト革命が起きたと言っても過言ではないでしょう。

DIAMのサイトでは、たわらという一見古風なネーミングは「富をコツコツ蓄えるイメージがある」「お米の他にも、イモや麦などいろいろなものが入れられているたわらのように、株式や債券などいろいろな資産に投資するものを取りそろえ、充実したラインナップを提供」と書かれています。

「たわらノーロード先進国株式」の信託報酬は年率0.225%(以下、信託報酬は税抜き)と、先日、最安値になったと発表したばかりの「ニッセイ外国株式インデックス」0.24%を下回っています。このほか、日経225、日本債券など計6ジャンルのインデックスファンドが出ます。日経225はすでに購入でき、他の5ファンドは18日に新規設定予定です。いずれも購入手数料は無料。

楽天証券のサイトで、DIAMの担当者が、たわらの信託報酬が低い理由を説明しています。販売をネット経由に限定したことで、販売コストを削減したほか、マザーファンドは年金資金運用を中心にした8兆円もの資産があり、そのスケールメリットで運用コストを削減できるとのことでした。

一方、来年2016年1月8日に設定される日経225インデックスeの信託報酬は0.19%。これはたわら日経225の0.195%をわずかに下回ります。まさに、各社競争で低コスト革命が起きていると実感します。

以前はインデックス投信のコストは高いので、ある程度の金額が国内のインデックス投信でたまったら、海外ETFに乗り換えるリレー投資を行っているインデックス投資家も多かったのですが、ここまで低コストだと、為替手数料や購入手数料や手間を考えれば、個人的には海外ETFに乗り換えなくてもいい気がします。

先日、アメリカの資産運用大手で日本でもETFが人気のバンガード社の方と懇親会で同席する機会がありました。こうした国内の価格引き下げの動きをどう思うか聞いたところ、「バンガードは実物資産を使っているので、インデックスとの乖離が少ないのが長所」と話しておりました。確かに、インデックス投信、ETFの場合は、コストだけでなく指数との乖離というのもポイントになります。とはいっても、これまで海外ETFに流れていた層が減る可能性があるので、バンガードを始めとした米国の資産運用会社も、日本市場で何らかの手を打ってくれるのではと期待しています。そうなれば、世界をも動かすまさに低コスト革命が起きるわけですよね。

インデックス投資に関心のある方は夢見る父さんのブログをごらんください。

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執筆者名:夢見る父さん
ブログ名:夢見る父さんのコツコツ投資日記

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 提供:フィスコ

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