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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~個人主体の資金は引き続き中小型株に向かいやすい


28日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・個人主体の資金は引き続き中小型株に向かいやすい
・ドル・円は120円33銭付近、日経平均の弱含みでドルやや売り優勢
・内需、インバウンド関連の一角に資金


■個人主体の資金は引き続き中小型株に向かいやすい

日経平均は反落。203.39円安の17677.12円(出来高概算9億3000万株)で前場の取引を終えている。配当落ちの影響から小反落で始まり、その後プラス圏を回復する局面もみられたが、急速に値を消す展開となった。一時17600円を割り込むと、その後は17700円を挟んでの推移が続いている。東証1部の騰落銘柄は、値上がり903、値下がり855、変わらず101と拮抗。規模別指数では中型、小型株指数はプラス圏を回復し、大型株指数は2ケタの下落。

セクターでは鉄鋼、卸売、非鉄金属、証券、保険、パルプ紙、医薬品、輸送用機器、鉱業、電気機器などが冴えない。一方で、陸運、倉庫運輸、サービス、小売、空運、建設などが小じっかりだった。マザーズなど中小型株へ個人主体の資金が向かっており、ベステラ<1433>、アスカネット<2438>、ミクシィ<2121>、FFRI<3692>、SoseiG<4565>などが堅調。

日経平均は寄り付き直後にプラスに転じ、配当落ち分を吸収した。しかし、その後はインデックスに絡んだ商いなどから失速する格好となり、結局は先週の価格レンジ内での推移となっている。寄り付き直後の失速でハシゴを外された格好ではあるが、その後は値上がり銘柄数も増えてきており、落ち着きをみせている。

個人主体の資金は引き続き中小型株に向かいやすいほか、セクターでは内需系に。また、マイナンバーなど政策に絡んだ銘柄等への物色も根強いと考えられる。もっとも、ミクシィ<2121>などの強い動きがみられているが、マザーズの主力処への物色については、短期的な値幅取り狙いと割り切りが必要であろう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は120円33銭付近、日経平均の弱含みでドルやや売り優勢

ドル・円は120円33銭付近で推移。ドル・円はやや売り優勢となり、120円半ばから前半に値を下げた。日経平均株価の弱含みが要因とみられる。

ドル・円は前週末の海外市場で121円24銭まで上昇した後、東京市場にかけては値を下げる展開。週明けの東京市場は朝方120円60銭をつけた。その後、日経平均の反落を受け120円26銭まで下落したが、株価の下げ幅縮小で120円47銭まで値を戻す場面もあった。

昼にかけては株安継続を意識してリスク選好的な円売りが後退。足元で上海総合指数の下げ幅縮小で、ドル・円は下げ渋っているが、ランチタイムの日経平均先物が引き続きマイナス圏で推移していることから、ドル・円は午後もさえない値動きが予想される。

12時26分時点のドル・円は120円33銭、ユーロ・円は134円70銭、ポンド・円は182円93銭、豪ドル・円は84円58銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・ファナック<6954>、ソフトバンクG<9984>、エーザイ<4523>で日経平均を50円押し下げ
・陸運、小売などの内需、花王<4452>、資生堂<4911>などインバウンド関連の一角に資金
・自動車関連株などには自律反発の動きに注目


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・14:30 黒田日銀総裁講演(大阪市)
・16:45 黒田日銀総裁会見

<海外>
・特になし

《SY》

 提供:フィスコ

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