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【市況】金融・資源株に買いも、落ち着き取り戻せば自立反発か


『米株式市場』

 7日のNY市場は、レイバーデーの祝日で休場だった。祝日明けのNY市場だが、GLOBEXではNYダウで300ドル高程度を織り込んで推移しており、ギャップ・アップでのスタートになりそうだ。中国・上海指数は5日ぶりに反発し、上昇率は2.9%だった。日中は弱い動きをみせていたほか、8月の貿易統計が発表され、輸出額と輸入額の減少率がともに市場予想を上回ったことが嫌気される局面もみられた。しかし、取引終了に向けて金融株などが買われる格好に。これを受けて欧州市場も軒並み上昇しており、ロンドンでは金融株のほか、鉱業など資源株の上昇も目立っている。米国市場もこの流れを引き継ぐことになろう。
 なお、経済指標では労働市場情勢指数(8月)、消費者信用残高(7月)が予定されている。また、8月の雇用統計については、雇用者数が17万3000人増加した。市場予想を下回る伸びとなったが、労働力人口の縮小により失業率は前月の5.3%から5.1%へと予想以上に低下している。8月については過去10年間、ほぼ毎回速報値から上方改定されているようである。連邦準備制度理事会(FRB)は9月に利上げを開始するかどうかの判断で8月統計を重視しているなか、就業者数の伸びは予想を下回ったものの、失業率の低下が重要視される。そのため、今回の雇用統計は、16、17日の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で利上げ局面に入ることを予想させる。

 早期利上げ観測が高まる状況下において、世界の株式市場が落ち着きを取り戻してくるようだと、NY市場についても、利上げに対するアク抜けから、自律反発を意識したスタンスに向かわせよう。
《TY》

 提供:フィスコ

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