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【市況】ザラバ変動要因なく、米利上げ後のアク抜けを意識した動きも/オープニングコメント


 3日の東京市場は反発が見込まれる。2日の米国市場では、8月ADP雇用統計が好感されたほか、地区連銀経済報告(ベージュブック)で景気拡大が示されたことをきっかけに、上げ幅を拡大させており、NYダウは293ドル高に。シカゴ日経225先物清算値は大阪比55円高の18305円だった。

 この流れを受けて、前日の下げに対する自律反発による買いが先行しよう。中国については、抗日戦勝記念日で休場となるため、一先ずザラバの変動要因はなくなるため、落ち着きをみせてくる展開が期待される。また、米国では週末に雇用統計を控えていることもあり、上値追いは慎重になりやすいだろうが、利上げに関してはアク抜け意識も出てきそうである。

 BOAメリルリンチの資金フローデータによれば、同行の顧客は先週、米株を56億ドル(約6700億円)買い越し、買越額は2008年の調査開始以来で最も大きくなったと報じられている。先週の米株式市場は急落となったが、一部の投資家はそのような動揺を買いの好機と判断したと伝えている。

 その他、一部調査機関の調べでは、利上げの9月予想は48%、12月は24%だったようだ。ADP雇用統計やベージュブックを受けた上昇を見る限り、9月利上げを織り込む流れから、次第にアク抜けに向かいやすいとみられる。

 日経平均は18000円処での底堅さが意識されるなか、前日の高値水準での攻防になりそうだが、中国の変動要因がないことから上に振れやすい需給状況でもある。
《AK》

 提供:フィスコ

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