市場ニュース

戻る
 

【市況】米9月利上げ織り込みならアク抜けか、雇用統計を注視


『米株式市場』

 1日のNY市場は下落。中国の8月製造業購買担当者景気指数(PMI)が3年ぶりの低水準となり、アジアや欧州の主要株価が全面安となった流れを受け、売りが先行。米国の8月ISM製造業景況指数が予想を下振れたほか、原油価格も大幅下落となり、終日軟調推移となった。ダウ平均は469.68ドル安の16058.35、ナスダックは140.40ポイント安の4636.11。

 グローベックスの米株先物はNYダウで110ドル高程度を織り込んで推移している。前日の下げの一因であった中国については、抗日戦勝記念日で休場となるため、一先ず変動要因はなくなるため、落ち着きをみせてくることになりそうである。もっとも、米国ではADP全米雇用報告、地区連銀経済報告(ベージュブック)などを控えている。結果を受けて週末の雇用統計への思惑や9月利上げに対する見方などが変動要因になりやすい。

 なお、BOAメリルリンチの資金フローデータによれば、同行の顧客は先週、米株を56億ドル(約6700億円)買い越し、買越額は2008年の調査開始以来で最も大きくなったと報じられている。先週の米株式市場は急落となったが、一部の投資家はそのような動揺を買いの好機と判断したと伝えている。その他、一部調査機関の調べでは、利上げの9月予想は48%、12月は24%だったようだ。9月利上げを織り込む流れから、次第にアク抜けに向かいやすいとみられる。
《TY》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均