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2015年09月02日11時03分

【経済】中国:人民元レート5日続伸、8月11日以降で最高水準に


1日の人民元(対米ドル)レート終値は、1米ドル=6.3645人民元と前日比0.19%の元高・米ドル安水準だった。中間値の値決め方法を見直した8月11日以降で、初の5日続伸になったとともに、最も高い水準を記録した。背景には、外貨購入コストが引き上げられるとの観測がある。元売り外貨(ドル)買いのコストが上昇する可能性を踏まえ、人民元の先安感がやや薄らいだ格好だ。
複数のメディアは1日、中国人民銀行(中央銀行)が10月15日から、外貨交換の仲介業務を実施している金融機関から「外国為替リスク準備金」を徴収すると報道。同準備金の比率は、暫定的に20%に定められるという。徴収の狙いは、オンショアとオフショアの価格差を利用した鞘取りの取引を抑制すること。外貨購入コストの引き上げで、人民元レートの安定につなげたい思惑もあるようだ。
この報道を受けて、人民元の対米ドルレートは急上昇。中でもオフショア人民元(CNH)市場の反応がオンショア人民元(CNY)市場よりも大きかったため、両者の価格差は大幅に縮小した。

<香港ドルは強含み、人民元から香港ドルへ交換する動きが継続>
足元で急上昇に転じた人民元だが、先安感が完全に払しょくされたわけではない。実際、最大のオフショア人民元取引市場である香港では、人民元から香港ドルに交換する動きが活発化。香港ドルの需要増を背景に、香港金融管理局は1日、香港ドル売り・米ドル買いの介入に踏み切ったほどだ。
過去10年にわたり、人民元の上昇期待や香港ドル金利に比べた金利の高さなどを背景に、香港では人民元を買う動きが広がっていた。2日付香港経済日報によると、香港に集まっている人民元の資金プールは約1兆人民元(18兆7500億円)。うち9割は預金で、預金の中の7割(約6000億人民元)が法人預金という状態だ。
しかし、8月11日の中間値の値決め方法見直しに伴う人民元の下落を受け、人民元の先安感が広がると、法人の間で、満期に達した人民元の定期預金を崩し、人民元から香港ドルへ交換する動きが表面化。香港ドルは足元で強含み、ここ数日は、米ドルとの交換保証レート(7.75~7.85香港ドル)の上限である7.75香港ドルに触れる場面が幾度かみられた。
こうした状況を受け、香港金融管理局は1日、香港ドル売り・米ドル買いの介入を実施。2度の介入で合計155億香港ドルを供給した。
現時点での人民元予想は、さらなる元安が進むとの見方が優勢。年末の予想は、HSBCやスタンダード・チャータード銀行、UBSは6.5人民元、CSFBは6.6人民元と予想している。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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