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【経済】NYの視点:米小売りの回復が年内の利上げ正当化、ドルのプラス要因に


米商務省が発表した5月小売売上高は前月比1.2%増と、市場予想通り4月の0.2%増から改善した。4月分も横ばいから0.2%増へ上方修正された。変動の激しい自動車を除いた小売も前月比1.0%増と、市場予想の0.8%増を上回り、4月の0.1%から伸びが拡大。ただ、指数を押し上げた主要因は価格の上昇によるガソリン販売の増加であったことや、一段の改善期待もあったため若干の失望感が否めない。ガソリンスタンドでの販売は前月比3.7%増。伸び率は2013年2月以降ほぼ2年ぶりで最大を記録した。

ただ、前年比での小売の伸びは自動車販売(8.2%増)やフードサービス(8.2%増)が牽引している。また、国内総生産(GDP)に使用される自動車やガソリン販売、建材などを除いたコア指数、いわゆる“control group”は前月比0.7%増と、予想の0.5%増を上回った。4月分も横ばいから0.1%増へ上方修正された。小売の改善が雇用や国内総生産(GDP)にプラスに寄与し、9月、あるいは7月の利上げ確率を引き上げ、ドルのプラス材料となる。小売売上高の改善を受けて、ゴールドマンサックスは米国の4-6月期国内総生産(GDP)見通しを2.8%成長から3%成長へ引き上げた。

《NO》

 提供:フィスコ

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