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【市況】株主還元策の合わせ技で先高感強まる【クロージング】


30日の日経平均は反発し、68.17円高の17674.39円(出来高概算26億7000万株)で取引を終えた。米株高の流れを受けて買い先行となり、一時17800円を回復する局面をみせている。ただし、決算発表が第一弾のピークとなったほか、週末要因もあって手掛けづらさもあり、その後は上げ幅を縮めている。結局は今週に入ってのもち合いレンジ(17600-17850円)内でのこう着といったところ。

物色は決算を手掛かりとした商いが中心であり、ザラバに発表した企業などには短期筋の資金などが集中することで値動きの荒い展開にも。セクターでは水産農林、パルプ紙、電力ガス、金属製品、繊維、保険、ゴム製品、医薬品、鉱業などが堅調。半面、その他金融、鉄鋼、空運、不動産などが冴えない。

来週以降も決算を手掛かりとした物色が続くことになるが、これまでの決算をみても、発表と自社株買い、配当の増額修正、株式分割といった株主還元策などを合わせてくる企業が目立つ。

また、年金と見られる買いが断続的に入り先高感の強い相場展開のなか、下方修正だとしても、需給妙味の大きい銘柄などは、反対に悪材料出尽くしとの見方にもなりやすい。世界景気の先行き不透明感などが再燃といった外部環境の混乱がなければ、決算本格化で手掛けづらさはあるものの、先高感は強まりやすいだろう。

《KO》

 提供:フィスコ

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