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【市況】株価指数先物【寄り前】 地政学リスクの高まりからショートが強まりやすい


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 39090 -730 (-1.83%)
TOPIX先物 2698.5 -34.5 (-1.26%) 
CME先物 39120 -700
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 4日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。イスラエルがイランと戦闘状態に陥る恐れが生じているとした地政学リスクの高まりを受け、NY原油先物相場は一時1バレル=87ドル台と2023年10月以来の水準に上昇したことが重荷となった。また、米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、インフレ鈍化の進展がみられなければ、年内の利下げは必要なくなるとの見解を示した。米連邦準備理事会(FRB)による年内の利下げ観測が後退するなか、幅広い銘柄に売りが広がった。S&P500業種別指数は自動車・同部品のみが上昇した一方で、半導体・同製造装置、耐久消費財・アパレル、消費者サービス、医薬品・バイオテクノロジー、メディアの弱さが目立った。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比700円安の3万9120円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比70円高の3万9890円で始まり、その後は3万9840円~3万9940円辺りでの狭いレンジでの推移を継続。米国市場の取引開始直後には4万0010円と4万円を回復する場面も見られた。ただし、中盤辺りから下へのバイアスが強まると、終盤にかけて3万9080円まで急落し、3万9090円とナイトセッションの安値圏で取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップダウンで始まることになりそうだ。前日の日中取引で日経225先物は25日移動平均線が支持線として機能するなか、一時4万0290円まで買われ、ボリンジャーバンドの+1σ水準まで上昇した。その後は上げ幅を縮めたものの、25日線水準で終えたことから、同線が支持線として機能する形だった。

 しかし、ナイトセッションでの急落によって支持線を明確に割り込み、-1σ(3万8940円)に接近してきた。ヘッジ対応に伴うショートが入りやすく、-1σを下回ってくるようだと昨年12月半ば以来となり、需給悪化が警戒されてきそうだ。3月半ばに付けた直近安値(3万8060円)をターゲットとしたショートが強まりやすい点には注意が必要だろう。

 米国では3月の雇用統計を控えているため、売り一巡後は膠着感が強まる可能性はある。ただし、短期的なショートカバーは入ると考えられるものの、アク抜けを想定した先回り的なロングは入りにくいだろう。そのため、オプション権利行使価格の3万9000円を中心とした上下の権利行使価格3万8500円から3万9500円辺りでのレンジを想定する。売り一巡後に3万9000円辺りでの底堅さがみられるようだと、25日線辺りを意識した権利行使価格の3万9625円とのレンジになりそうだ。

 VIX指数は16.35(前日は14.33)に上昇した。200日線(14.65)を上回り、3月半ばの戻り高値である16.04を上放れる形状となった。2月高値の17.94辺りが意識されてくるなか、リスク回避姿勢に向かわせやすい。週間形状では抵抗線として機能してきた52週線を明確に上放れたことで、トレンド転換が意識されてくる可能性もありそうだ。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.57倍に低下した。朝方は日経平均型優位のなかで25日線を上回り、一時14.66倍まで上昇した。ただし、値がさハイテク株の一角が下げに転じた後場半ば辺りからはTOPIX型優位の展開となり、-1σ水準まで下げる形となった。本日は指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角が重荷となる可能性があるため、-2σ(14.49倍)辺りが意識されよう。


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