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【市況】伊藤智洋が読むマーケット・シナリオ【週間展望】 3月31日版

日経平均は目先上値重いなら、値幅の大きな下降の流れへ入っている可能性が出てくる
1.日経平均は週明け後、上昇するかが焦点
 図1は、 日経平均株価の4月の値動きです。1990年から2023年の期間で、4月の月足が陽線引けした年を「〇」、陰線引けした年を「●」としています。
 月間の最安値と営業日は、陽線引けしたときの最安値をつけた日付と、月初からの営業日です。最高値と営業日は、陰線引けしたときの最高値と、月初からの営業日です。
 図1で陽線引けした年は20回あります。その中で、5営業日までに月間の最安値をつけている年は14回です。
 日経平均株価が上昇する場合、たいていは月初から上昇を開始していることがわかります。
 その他の年は、上下へジグザグに振れて、保ち合いの中で結果として陽線で引けているか、いったん大きく下げてから月中に押し目をつけて、月末へ向けて上昇する展開となっています。
図1 日経平均株価の4月の値動き
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 図2は、最近の日経平均株価の日足です。チャートでは3月28日に26日安値の4万0280円を割れて、上値、下値を切り下げる弱気の流れを形成しています。
 4月の月足が陽線引けする展開になる場合、現在の弱さを払拭する動きが必要になります。
 具体的には目先、すぐに上昇を開始して、1~3営業日程度で一気に3月22日につけた戻り高値の4万1087円を超える動きになると考えられます。
 前週末の日経225先物が堅調に推移したことで、週明け後の日経平均株価は寄り付き値が上放れて始まる公算です。この上放れをきっかけにして、目先は一気に4万1087円を突破すると考えられます。
 目先が上昇する場合でも、4万1087円の突破に日柄がかかると、3月12日以降の勢いの強い上昇が終息していると判断できます。そうなると、3月12日以降の上昇は、3月7日以降の保ち合いの途中で、レンジ下限から上限に向かう動きに過ぎなかったという見方が有力になります。
 4月は、4万1087円前後で上値を抑えられて、保ち合い入りするか、上値の重さを確認した後、月末へ向けて下げるかのどちらかになる公算です。
 まとめると、週明け後は上昇を開始して、1~3営業日程度で一気に4万1087円を超えるなら、そのまま上昇の流れを継続する可能性が出てきます。
 しかし、上昇しても、上値の重さを示す動きになると、その時点では4月が戻せば売られる展開(レンジ内での動き)になるか、月末へ向けて下降を開始するかのどちらかになると考えられます。
図2 日経平均株価(日足)の目先の展開
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