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9644 タナベCG

東証P
998円
前日比
-5
-0.50%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
21.9 1.55 4.41 39.09
時価総額 175億円
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決算発表予定日

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タナベ Research Memo(5):ストラテジー&ドメイン、デジタル・DX、HR、ブランド&PRの領域が好調


■タナベコンサルティンググループ<9644>の業績動向

2.経営コンサルティング領域別売上動向
経営コンサルティング領域別の売上動向を見ると、ストラテジー&ドメイン、デジタル・DX、HR領域が前年同期比10%前後の増収と好調に推移したほか、ブランド&PRが新たに加わったカーツメディアワークスの業績貢献を含め、大企業や中堅企業向けのサービスや行政・公共向けのプロモーションが好調に推移し、同25.8%増と大きく伸長した。

(1) ストラテジー&ドメイン
ストラテジー&ドメイン領域の売上高は前年同期比9.6%増の1,104百万円となった。円安の進展や物価高、アフターコロナへの対応など市場環境が大きく変化するなかで、中長期成長を実現していくための経営コンサルティングニーズが増加した。主に、大企業・上場企業向けの「長期ビジョン・中期経営計画(ビジネスモデル)の策定・推進」や「グローバル戦略の策定・推進」「経営者向け研修」「地域活性化戦略」「SDGs実装」などをテーマとした案件が好調だったほか、2023年3月期から取り組みを強化している行政・公共向けコンサルティングの契約件数も順調に増加した。また、「長期ビジョン・中期経営計画策定」専門サイトを通じたリードの獲得も進み、売上拡大に貢献した。

(2) デジタル・DX
デジタル・DX領域の売上高は前年同期比11.0%増の1,354百万円となった。引き続き企業のDXに対するコンサルティングニーズは旺盛で、主に大企業、上場企業向けの「DXビジョン」「マネジメントDX(ERP導入・IT化構想・業務改善など)」「デジタルマーケティング」「ブランディングDX(Webサイト・SNS)」や、行政・公共向けのDX人材育成をテーマとした案件が好調に推移した。また、「デジタル・DXの戦略・実装」専門サイトを通じたリードの獲得も進み、売上拡大に貢献した。

(3) HR
HR領域の売上高は前年同期比9.8%増の1,221百万円となった。人的資本経営に対する関心が高まるなかで、上場企業を含む大企業や中堅企業向けに「組織・人事戦略の策定」「人事制度構築」「アカデミー(企業内大学)設立」「タレントマネジメント(HRテック含む)」「経営者人材の育成」などをテーマとしたコンサルティング案件が好調に推移した。特に「アカデミー(企業内大学)」はオンライン形式で社員の教育(eラーニング)を実施するクラウド型サービスで、リアル(集合教育)と組み合わせることにより人材の早期育成を実現するソリューションとして引き合いが増加しており、導入社数も前期末の約150社から約170社へと拡大した。また、「HR」専門サイトを通じたリードの獲得も進み、売上拡大に貢献した。

(4) ファイナンス・M&A
ファイナンス・M&A領域の売上高は前年同期比0.2%増の998百万円と領域別では唯一、微増にとどまった。地域における「業績マネジメント」などのテーマが伸び悩んだことによる。ただ、上場企業を含む大企業や中堅企業向けの「企業価値ビジョン」「コーポレートガバナンス・コード対応」「ホールディングス化・グループ経営」「M&A(戦略策定からFA、デューデリジェンス、PMIまで)」などをテーマとしたコンサルティングニーズは好調を持続した。また、「事業承継・M&A」専門サイトや、提携先金融機関との共催セミナーを通じたリードの獲得もコンサルティング案件の創出に寄与した。

(5) ブランド&PR
ブランド&PR領域の売上高は前年同期比25.8%増の1,163百万円となった。アフターコロナで、業界問わずリアル(展示会やイベント)×デジタル(Web、SNS)によるコミュニケーションニーズが増加したほか、インバウンド需要の回復に向けたプロモーションに対するニーズが活発化するなかで、新たにカーツメディアワークスがグループに加わったことも増収に寄与した。主に上場企業を含む大企業や中堅企業向けの「ブランド構築」「メディアPR(Global PR WireやTV企画など)」「海外PR」「コンテンツマーケティング」「クリエイティブ」「ハイブリッド(リアル×デジタル)プロモーション」や、行政・公共向けのプロモーションなどが好調だった。また、新たにリードの獲得を目的として「ブランディング・戦略PR情報」専門サイトを立ち上げた。

(6) その他
ブルーダイアリー(手帳)やプロモーション商品などその他の売上高は前年同期比26.9%増の157百万円となった。コロナ禍が収束に向かうなか各種イベントなどが再開しプロモーション商品の受注が増加したほか、原材料の高騰に伴う価格改定を実施したことで増収となった。なお、その他の売上高は例年、ブルーダイアリー(手帳)の売上が集中する第3四半期に偏重する傾向にあるが、受注活動時期を前倒しするなどして平準化させていく意向である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《SI》

 提供:フィスコ

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