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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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8798 アドバンスクリエイト

東証P
1,026円
前日比
+4
+0.39%
PTS
1,022.9円
22:51 05/08
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
25.0 5.19 3.41 18.07
時価総額 231億円
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決算発表予定日

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アドバンクリエ Research Memo(9):国内のリテール向け保険市場における成長余地は大きい


■今後の見通し

2. 目標とする経営指標と成長戦略
アドバンスクリエイト<8798>は目標とする経営指標として、売上高経常利益率20%以上、ROE20%以上、自己資本比率80%以上を掲げている。2023年9月期は収益悪化により目標からは離れてしまったものの、2024年9月期以降は、先進テクノロジーを活用した「OMO×FinTech」の推進による生産性向上、並びに「ポートフォリオ戦略」を推進することで再び目標達成に向け挑戦する方針だ。

「OMO×FinTech」戦略では、マス広告がメジャーな保険業界において、SNSや動画、AIデータ解析などを用いた最先端のマーケティングテクノロジーを駆使して、ITリテラシーの高いアッパーミドル層の顧客を中心にアプローチしていく。また、効率的なデジタルマーケティングを実施することでマーケティングコストを低減するだけでなく、蓄積したノウハウをメディア事業やメディアレップ事業に活用し、これら事業の拡大に結び付けていく。ASP事業でも引き続きサービスの利便性向上や生産性向上につながる機能を開発し、提携代理店を中心に導入拡大を図る。利益率が相対的に高いメディア事業やASP事業の高成長が続けば、全体の収益性も上昇することになる。

直営店については、人財の採用・育成を進めると同時に、オンライン面談やアバター活用等による生産性向上にも取り組んでいく。育成に関しては「AIアバター接客レーニングサービス」を活用することで、従来よりも育成スピード並びに質の向上が期待される。

ポートフォリオ戦略としては「販売チャネルのポートフォリオ」と「収益のポートフォリオ」の2つの観点で推進する。「販売チャネルのポートフォリオ」は、直営店による対面販売、通信及びインターネット販売、協業による提携代理店への送客、オンラインビデオ通話システムを使った販売と、多様な販売チャネルのなかから最適なチャネルを使って保険商品の販売を効率的に伸ばしていく。「収益のポートフォリオ」は、保険に関わるあらゆる収益機会にアプローチすることで安定性の高い収益基盤を構築し、業容拡大を図る戦略だ。同様のビジネスモデルを構築している企業はほかにないことから同戦略は同社の強みにもなる。今後も常に業界の一歩先を進み「人とテクノロジーを深化させ進化する会社」を目指すことで、成長が続くものと期待される。

国内における保険業界の市場規模は年間約47.7兆円で、このうちリテール分野は約20兆円と試算されている。同社の取扱高は約400億円でシェアは1%にも満たない。換言すれば、シェア拡大による成長ポテンシャルが極めて大きいとも言える。2023年9月期は外部環境の変化等により一時的に収益が悪化したものの、成長戦略そのものは順調に進んでいるものと評価される。インシュアテック企業として業界をリードする同社の今後の成長に期待したい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HH》

 提供:フィスコ

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