貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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7733 オリンパス

東証P
2,174.5円
前日比
-12.5
-0.57%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
10.1 3.38 0.83 6.09
時価総額 26,423億円
比較される銘柄
ソニーG, 
テルモ, 
富士フイルム
決算発表予定日

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日プロ Research Memo(5):規模は小粒ながら独自のポジションを確立


■日本プロセス<9651>の事業概要

3. 特長・強み
エネルギー関連、交通関連、車載制御・車載情報関連、防災関連、危機管理関連、航空・宇宙関連など安全・安心が重視される難易度の高い社会インフラ分野の制御システム、及び半導体記憶装置関連、建設機械関連、医療機器関連など社会インフラを支える機器の組込システムの開発で培った高品質・信頼性を強みとしている。

主要顧客は日立グループ(日立製作所、日立Astemo)、東芝<6502>グループ、キオクシア、日本電気<6701>(NEC)「グループ、(株)JR東日本情報システム、アルプスアルパイン<6770>、オリンパス<7733>などである。また富士フイルムホールディングス<4901>グループや、IoT建設機械分野における小松製作所<6301>(コマツ)グループとの取引拡大も推進している。

それぞれの分野で大手優良顧客と強固な信頼関係を構築しているため、受注競合が少なく、顧客からの直接受注(元請け)比率がほぼ100%であることが安定収益につながっている。システム開発・ITサービス業界において、規模は小粒ながら独自のポジションを確立していることが特長だ。


プロジェクト管理徹底と開発体制強化を推進
4. 収益特性及びリスク要因と対策
システム開発・ITサービス業界の一般的な収益特性及びリスク要因として、大型案件の受注、個別案件ごとの採算性、プロジェクト進捗遅れによる不採算化などによって、売上高や利益が大きく変動する可能性がある。また、人材難・採用難の影響で開発リソースが不足し、受注拡大のネックとなる可能性がある。さらに季節要因として、多くの企業の設備投資の検収時期が年度末の3月に集中するため売上計上時期が偏重する傾向もある。

同社の場合、こうした収益特性及びリスク要因への対策として、個別案件ごとの採算性に関しては政策的・戦略的に低採算でも受注する案件もあるが、通常は受注審査委員会によるプロジェクト受注時の審査、プロジェクトレビュー委員会・プロジェクト管理支援部による監視やフォローなど、プロジェクト管理を徹底して不採算プロジェクト撲滅と生産性向上を実現している。

開発リソースに関しては、職場環境や待遇の改善など働きやすい環境づくりを推進して社員の採用・定着や活力・生産性向上に努めるとともに、プロジェクトマネージャ育成プログラムによるプロジェクト管理力強化などによって大規模システム請負能力を強化している。

開発体制強化策としてM&Aやアライアンスも積極活用している。2008年に設立した中国のオフショア開発子会社IPD大連では、現地技術者の採用を強化して2020年5月期に100名体制となった。熟練度、生産性、品質とも向上したため、自動車システムではIPD大連で既存分野のオフショア開発を拡大し、国内の技術者を注力分野のAD/ADAS関連にシフトさせている。さらに、中国に続くオフショア開発拠点として、医療画像処理技術を得意とするインドのTrenserと2018年11月に戦略パートナーシップを締結、連携を強化するため2019年3月に業務資本提携している。なお社会インフラ制御分野の通信技術に強みを持つアルゴリズム研究所(2018年6月に完全子会社化)については2021年6月に吸収合併した。今後も、技術力向上や事業領域拡大に向けてシナジー効果が期待できるM&Aやアライアンスを検討する方針としている。

季節要因としては、顧客の検収時期が年度末の3月に集中するため、同社の場合は売上高が3月を含む第4四半期(3月-5月)に偏重する傾向がある。さらに同社特有の季節要因として、業績連動賞与引当額によって四半期営業利益が変動する可能性がある。ただし四半期売上高の平準化が進んでいることもあり、2019年5月期から業績連動賞与引当額を計上するタイミングを見直した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

《YI》

 提供:フィスコ

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