貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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7458 第一興商

東証P
1,825.5円
前日比
+6.0
+0.33%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
15.4 1.85 3.12 120
時価総額 1,998億円
比較される銘柄
佐藤商, 
コメダ, 
テンポスHD
決算発表予定日

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タメニー Research Memo(5):婚活・カジュアルウエディング領域を主力として、周辺領域にも事業展開(3)


■タメニー<6181>の事業概要

5. ライフスタイル領域
ライフスタイル領域の主要サービスは、保険相談サービス(保険代理店「Tameny×保険クリニック」)や住宅情報サービスなどである。婚活領域やカジュアルウエディング領域における年間約8,000組の新婚カップルとの接点を活用してシナジーを追求する。

さらに新たなサービスも検討している。2020年10月には、ライフプランニングをベースとしたフィナンシャルパートナーサービスを提供するブロードマインド(株)と業務提携した。

6. 法人領域
法人領域の主要サービスは、地方自治体向け婚活支援サービス「parms」、及び企業向けイベントプロデュース「イベモン」である。地方自治体向け婚活支援サービス「parms」は、自社独自開発の婚活支援システムをカスタマイズして、地方自治体が行う婚活を支援している。2021年2月には茨城県への提供が決定し、2021年3月期末現在の契約・導入自治体数は6自治体(契約順に福島県、京都府、埼玉県、秋田県、福井県、茨城県)となった。また2021年2月には宮崎県延岡市から婚活イベント「延岡?恋物語2021」の運営を受託、2021年3月には兵庫県の民間婚活事業者主催イベント「神戸恋物語」の運営を受託している。企業向けイベントプロデュース「イベモン」は、企業の社員総会、入社式、懇親会、忘年会などのイベントをプロデュースするサービスである。ウエディングのノウハウを活用して、目的に応じた戦略性の高い企画、会場手配、参加者を飽きさせないハイクオリティな演出・運営まで一括して受託する。フルプロデュースの平均費用は約75万円となっている。2021年3月期は成約・施行件数はコロナ禍でも堅調だった。イベントを丸ごと任せられる利便性が評価されている。さらにコロナ禍でオンラインイベントの需要が高まっているため、2021年4月に「イベモン」において、高品質な映像を用いたオンラインイベントソリューション「TV型パック」の提供を開始した。今後の成長分野として企業向けオフライン・オンラインのイベントプロデュース事業を強化していく方針だ。

なお、カジュアルウエディング領域で2020年11月からオンライン配信サービスも開始している「エモパ!」は、2021年2月に第一興商<7458>が運営する飲食店舗事業「DK DINING」と協働し、完全オンラインでも一堂に集まるでもなく、メイン会場から式典のオンライン配信を行うハイブリッド型の分散会場ネットワーク型企業イベントサービスを開始した。この協働をベースとして飲食業界を盛り上げるとともに、新たなサービスの創出も検討する。

7. 特徴・強み
結婚相談所を起点として、婚活領域からカジュアルウエディング領域、新生活サポートサービス領域まで、幅広く全方位的な一気通貫の高品質・高付加価値サービスを展開し、高い信頼性・ブランド認知度を確立していることが特徴・強みだ。

結婚相談所「パートナーエージェント」においては、高いスキルを持った専任の成婚コンシェルジュサービスや自社独自開発のマッチングシステムによって業界首位の成婚率を実現し、高付加価値な結婚相談所のブランドを確立していること、カジュアルウエディング領域においては、豊富な施行実績やノウハウをベースとして、withコロナ時代の新しい生活様式に適応した新たなウエディング・二次会トータルプロデュースも展開していること、テック領域においては、婚活事業者間会員相互紹介プラットフォーム「CONNECT-ship」によって成婚の最大化を図っている。

なお婚活領域においては特に、安全性や健全性に関して社会的な信頼性や認知度が重要視されるが、同社は業界に先駆けて、情報セキュリティマネジメント規格「ISO(JIS Q)27001」認証、プライバシーマーク、マル適マーク「IMS」を取得している。

2015年には株式上場を果たした。世の中に必要とされる安心安全な婚活支援会社として、その地位を確立している。今後も高い信頼性とブランド認知度を武器として、全方位サービス・全顧客ニーズ対応の体制を構築して事業展開する方針だ。

8. リスク要因・収益特性と課題・対策
婚活・ウエディング業界における一般的なリスク要因としては、市場動向、法的規制、個人情報を含む情報管理、苦情対応、安全性・健全性などがあり、収益特性としては季節変動要因などがある。

市場動向に関しては少子化や未婚率上昇による婚姻組数の減少が意識されるが、一方では未婚率上昇に伴って婚活サービス利用割合が上昇傾向であり、コロナ禍を契機にパートナーが欲しいと思う人の割合が上昇するなどの傾向も見られる。またwithコロナ時代には従来型の高価な挙式披露宴ではなく、同社が強みを持つ少人数形式のカジュアルウエディングやフォトウエディングの割合が増加すると予想されている。業界に先駆けて情報セキュリティマネジメント規格「ISO(JIS Q)27001」の国際規格認証を取得していることや、高品質・高付加価値なサービスで業界首位の成婚率を実現し、高い信頼性・ブランド認知度を確立していることなども勘案すれば、市場競合においても同社の優位性が発揮されるだろう。

収益特性の季節変動要因については、挙式披露宴の施行が春(3-5月)及び秋(9-11月)に集中する傾向があり、同社のカジュアルウエディング領域の業績も、この影響を受けやすい。対策として閑散期の施行を促進する施策も強化している。

なおコロナ禍の影響で事業環境が悪化したため、固定費圧縮に向けた拠点統廃合及び小規模化を進めている。2021年3月期には婚活領域の結婚相談所「パートナーエージェント」2拠点、婚活パーティー「OTOCON」のパーティー会場2拠点、カジュアルウエディング領域の挙式披露宴・二次会7拠点、合計11拠点の統廃合を実施した。さらに2022年3月期には13拠点の統廃合・小規模化を予定している。一方で、ニーズが高まっているフォトウエディングの拠点拡大を進め、2021年3月期には4拠点を新設した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

《AS》

 提供:フィスコ

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