信用
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)のみができる銘柄
株価20分ディレイ → リアルタイムに変更
ピアズの【株価予想】を見る

7066ピアズ

東証M
567円
前日比
-4
-0.70%
比較される銘柄
バルテス, 
RPA, 
MSOL
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
1.20
時価総額 26.3億円

銘柄ニュース

戻る

ピアズ Research Memo(7):リテールテック領域に事業転換を図り、2025年9月期に売上高100億円を目指す


■今後の見通し

2. 中期経営計画「PEERS TRIPLE GEAR」
ピアズ<7066>は2020年11月に公表した中期経営計画「PEERS TRIPLE GEAR」をより具体化した中期経営計画を改めて策定し、2021年5月に発表している。中期ビジョンとして「リテールテックNo.1企業」を掲げ、小売や飲食業界など店舗運営の課題を、同社が通信業界で培った販売現場のコンサルティングノウハウと、先進的なITツールを活用することで解決するソリューションサービス企業として高成長の実現を目指す。

重点戦略としては、以下の4点を掲げている。第1に、リテールテック領域での海外先進企業(中国、北米、イスラエス等)とのアライアンス強化を図ること、第2に、自社サービスの新規開発及び既存サービスのシェア拡大により、中朝目線での収益最大化を目標にコアサービスへの投資を進めること、第3に、事業成長をけん引するプロフェショナル人財の獲得及びリテールテック事業拡大のための組織を構築すること、第4に、PR・ブランディングへの投資を継続していくことでリテールテックNo.1企業としてのポジションを確立すること。

経営数値目標としては、2025年9月期に売上高100億円、営業利益で8~10億円を設定した。2022年9月期からの3年間で年率35.7%の売上成長を目指す。また、営業利益から一時的な新規事業投資コスト(リテールテック領域への投資)を除いたコア営業利益を設定している。2024年9月期までリテールテックの投資を積極的に進めていく予定で、営業利益の伸びは限定的となるが、これら投資の効果が顕在化する2025年9月期に営業利益も一気に伸びる計画となっている。なお、リテールテック領域の売上計画としては2022年9月期の40億円から毎期20億円ペースで増加し、2025年9月期に100億円を目指していく(通信業界向けオンライン接客サービスも含む)。リテールテック領域以外の売上高については30億円と横ばい水準で置いていることになる。計画達成に向けてのKPIとしてサービス導入事業所数のほか、今初夏に開設予定となっているリテールテック特化型プラットフォームについては総リード数、「ZEROレジ」は導入店舗数、オンライン接客サービスは接客時の動画蓄積データ量を挙げている。

リテールテック領域では前述したように、既にオンライン接客サービスや「ZEROレジ」のサービス提供を展開しているが、さらに売上拡大を図るために国内のみならず海外の先進的な技術を持つリテールテック企業とアライアンスを組み、国内でこれら製品の導入支援を展開していく計画となっている。海外製については使い勝手やサポート体制が脆弱なため、導入に二の足を踏む企業も多いが、同社が通信業界で培った販売現場のコンサルティングノウハウを基に、顧客企業に合わせてカスタマイズするなど、導入支援を行うことで売上を拡大していくことは十分可能と見ている。既に、中国企業が開発した「ZEROレジ」について、「ほっかほっか亭」の店舗向けにカスタマイズを行うことで導入を実現するなど成功事例も出てきている。

リテールテック領域での商談機会を増やすための施策として開設するリテールテック特化型プラットフォームでは、国内のみならず海外のリテール向けソリューションを豊富に掲載し(当初は20製品程度から開始)、スペックや機能などを公平な第三者の視点で紹介していく。また、小売流通業のシステム担当者が日常的に閲覧するメディアになるように、業界のオーソリティの寄稿を掲載することで集客力を高めていく考えだ。とは言え、当初は認知度も低いことから、タクシー広告なども活用して認知度を高めていく。また、営業についても当初は見込み顧客リストに対してのメールや電話などでコンタクトしていく予定にしている。そして、同プラットフォームを通じて問い合わせのあった見込み顧客に対して、販売現場に精通したコンサルタントが対応し、課題の発見から最適なソリューションの導入支援・サポートまでを行っていく。また、ツールを導入する際に顧客から出た要望などがあれば、提携先の開発ベンダーに情報をフィードバックすることで、より強固な関係を構築していく戦略だ。

なお、プラットフォーム上に掲載するリテールテック企業とは基本的に販売代理店契約を結ぶことになる。掲載するソリューションとしては、無人店舗システムやスマートカート、BIシステム、モバイルオーダーシステム、配膳ロボット、オンライン接客・AIツールなどを予定している。また、掲載する全製品に対してSDGsの判定・評価なども掲載していく予定で、SDGsに関心の高い企業を取り込んでいく。

人財戦略として、2022年9月期はリテールテックに精通したプロフェショナル人財の獲得に注力し、2023年9月期以降はゼネラリスト人財の確保・育成や、事業拡大に向けた組織体制の構築に取り組んでいく計画となっている。現在の人員体制は、正社員100名程度となっているが、2025年9月期には正社員を2倍の200名に拡大していく予定にしている。売上高は3倍に伸ばす計画なので、1人当たり売上高としては1.5倍に拡大する計算となる。


AIロボットによるおもてなしテックを開発し、グローバルへ展開
3. 長期ビジョン
同社は中期ビジョンとして、リテールテックNo.1企業を実現した後に、長期ビジョンとして未来都市実現促進企業になることを目指している。未来都市では現在、人が提供しているサービスの多くをAIロボットが代替することになると想定し、そのロボットも無機質なものではなく、顧客の表情や声のトーンなどから感情や潜在的なニーズを正確に読み取り、最適なサービス、あるいは期待以上のサービスを提案することで顧客満足度を高めていくことができるまで、技術が進展していくものと予想している。

こうしたなかで、同社は日本の強みでもある「おもてなし」ができるソフトウェアの開発を行い、高いサービス品質で差別化を図ることで、国内の小売・飲食業界にとどまらず、世界のサービス業・接客業の市場に展開していく考えだ。「おもてなし」ができるAIによる接客エンジンを開発するため、オンライン接客サービスで録画した映像・音声データを数多く蓄積し、収集したデータを学習データとして活用していくことにしている。おもてなしテックの市場規模としては、接客を伴う業界(小売・外食・ホテル・窓口業務等)に関わる人員の一定割合を代替すると考えれば、同業界の市場規模となる約2,700兆円×人件費率×AIロボット代替率で算出できることになる。5年以上先の話ではあるものの、無人化店舗については既に実用化されており、AIロボットによる「おもてなし」サービスもそう遠くない将来に実用化される可能性が高く、今後の同社の取り組みが注目される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《AS》

 提供:フィスコ

日経平均