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4845 スカラ

東証P
713円
前日比
+1
+0.14%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
1.72 5.26 24.41
時価総額 127億円
決算発表予定日

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スカラ Research Memo(8):ソフトブレーン株式の売却によってネットキャッシュは大きく改善する見込み


■業績動向

3. 財務状況と経営指標
スカラ<4845>の2020年6月期末の財務状況を見ると、資産合計は前期末比6,217百万円増加の24,912百万円となった。主な変動要因を見ると、流動資産では現金及び現金同等物が1,429百万円、営業債権及びその他の債権が204百万円それぞれ増加した。非流動資産ではIFRS第16号の適用により使用権資産が2,774百万円増加したほか、グリットグループホールディングス等の子会社化によりのれんが894百万円増加した。

負債合計は前期末比5,483百万円増加の14,569百万円となった。有利子負債が2,653百万円増加したほか、IFRS第16号の適用によりリース負債が2,886百万円増加したことによる。資本合計は同734百万円増加の10,343百万円となった。新株予約権行使により資本金が113百万円、新株予約権の行使及び株式交換等により資本剰余金が346百万円それぞれ増加したほか、親会社の所有者に帰属する当期利益321百万円、及び非支配持分に帰属する当期利益288百万円を計上した一方で、配当による利益剰余金の減少で448百万円等となっている。

経営指標を見ると、親会社所有者帰属持分比率は前期末の37.5%から7.8ポイント低下の29.7%となった。このうち3.7ポイント程度はIFRS第16号適用に伴うリース資産の計上による影響となっており、実質ベースでは4ポイント程度の低下となっている。中期経営計画の実現に向けた先行投資費用として有利子負債を積み増したことが主因で、有利子負債比率についても前期末の85.3%から116.6%に上昇した。ただ、ネットキャッシュ(現金及び現金同等物-有利子負債)はおおむね均衡水準をキープしていることから、財務の健全性は維持されているものと判断される。

なお、同社は2021年6月期第3四半期においてソフトブレーンの全株式を投資ファンド会社に売却する予定となっている。ソフトブレーングループの2020年6月末の総資産は約70億円で、そのうち現金及び預金は約37億円を占めるため、売却後の財務状況はこれらの資産やのれんが控除されることになり、一方で、株式売却によって約105億円の現金が入ってくることになる。同社は株式売却で得た資金を新たな投資資金として活用していくほか、一部は借入金の返済に充当する計画となっており、ネットキャッシュについては大きく改善することが見込まれる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《YM》

 提供:フィスコ

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