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4308 Jストリーム

東証G
376円
前日比
-4
-1.05%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
25.6 0.90 3.72
時価総額 106億円
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Jストリーム Research Memo(1):2025年3月期に向けてV字回復を目指す


■要約

1. インターネット動画を配信するための動画ソリューションをワンストップで提供
Jストリーム<4308>は、企業向けに動画ソリューション事業を幅広く展開し、インターネットで動画を配信するためのシステムをワンストップで提供している。主力サービスは動画配信プラットフォーム「J-Stream Equipmedia」と配信ネットワーク「J-Stream CDNext」で、自社開発した「J-Stream Equipmedia」はインターネットで動画を配信するために必要なあらゆる機能を装備している。「J-Stream CDNext」も自社で構築しており、動画に限らず大容量のファイルを高速かつ安定して一気に配信できる。主に製薬企業やエンターテインメント系企業などに提供している「ライブ配信サービス」も主力サービスの1つで、現場での対応力に強みがある。ほかに、動画・Webサイトの制作やシステム開発など動画配信まわりのサポートも提供している。

2. 医薬、一般企業、メディア・コンテンツの3領域を戦略市場にデジタル化を支援
同社のビジネスモデルは、「J-Stream Equipmedia」や「ライブ配信サービス」を販売し、周辺サービスをプラスしながら、販促や社内教育など各顧客が動画利用で目指す効果を最大化していくことである。こうしたネットワークを利用したサービスは非常に付加価値が高く、利用の増加以上に利益が拡大する収益構造となっている。また、同社は戦略市場として、医薬、金融及び一般企業、メディア・コンテンツの3つの領域を設定している。デジタルマーケティングに課題がある製薬企業には「ライブ配信サービス」を提供、業務の効率化を進めたい一般企業にはラインナップを様々に拡充、メディア・コンテンツ業界には放送同時配信等を行うコンテンツ配信サイトのシステム提供・運用を行うなど、各領域の顧客それぞれにとって最適なDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援している。

3. 2024年3月期第2四半期は減収減益だが、オーガニックな成長は継続
2024年3月期第2四半期の業績は、売上高が5,581百万円(前年同期比5.5%減)、営業利益が294百万円(同61.9%減)となった。メディア・コンテンツについては運用や開発を中心に引き続き好調に推移したが、2023年5月の新型コロナウイルス感染症の5類移行をきっかけにオンラインイベントのリアル回帰が進行し、医薬系企業や一般企業からの受注が減少した。また、リアル回帰の動きが想定以上だったため、同社の期初予想に対して業績は未達となった。ただし、新型コロナウイルス感染拡大(以下、コロナ禍)前の、インターネット配信の本格化に向けて費用が先行した2019年3月期や、下期2月以降インターネット配信が急拡大して利益が急増となった2020年3月期に対し、上期ベースの比較で売上高は2021年3月期と同水準、営業利益は2020年3月期を大きく上回ったことから、オーガニックな成長は継続していると理解できる。

4. 様々な施策によって、2025年3月期は2024年3月期をボトムにV字回復を目指す
2024年3月期の業績について同社は、売上高で11,480百万円(前期比8.2%減)、営業利益で516百万円(69.0%減)を見込んでいる。第2四半期の業績未達に加え、第3四半期に入った9月~10月見込みも厳しい状況のため、売上高を下方修正することとなった。利益面ではさらに、売上未達や売上総利益率の低下などにより売上高を上回る下方修正となった。一方、反転攻勢へ向けて、徹底的にコストを削減するほか、施策の見直しや主力サービスの新規顧客獲得専任部署の立ち上げ、新たなニーズに合わせた機能の開発など様々な施策を講じる計画である。このため、リアル回帰一巡が想定される2025年3月期の業績は、2024年3月期をボトムにV字回復が期待される。なお、2024年3月期の配当に関しては、利益還元を積極的に実施する基本方針から、期初予想を変更しない予定である。

■Key Points
・インターネット動画を配信するためのシステム・サービス・機器をワンストップで提供
・2024年3月期第2四半期はリアル回帰で減収減益も、オーガニックな成長は継続
・ボトムの2024年3月期から2025年3月期に向けて、様々な施策によりV字回復を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《SO》

 提供:フィスコ

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