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パイプドHD Research Memo(5):第2四半期決算は予想下回るも懸念はなし(1)


■パイプドHD<3919>の業績動向

●2019年2月期第2四半期の業績概要
(1) 損益状況
2019年2月期第2四半期は売上高2,623百万円(前年同期比4.2%増)、営業利益176百万円(同59.4%減)、経常利益173百万円(同59.8%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益75百万円(同74.1%減)となった。売上高が期初予想をやや下回った一方で、先行投資等は計画どおり遂行したことから利益も期初の予想を下回る結果となったが、概ね想定の範囲内であり大きく懸念される結果ではなかった。

(2) 有効アカウント数の推移
同社グループの主たる事業はクラウド型であることから、その有効アカウント数、特に主力事業である「SPIRALR」の有効アカウント数が業績動向に影響する。2019年2月期第2四半期末の「SPIRALR」の有効アカウント数は3,562(前期末比69増、前年同期末比151増)となり、順調に増加している。

(3) 従業員数の推移
同社では後述する2020年2月期を最終年度とする中期経営計画の達成のために、2018年2月期から2019年2月期にかけて積極的に人材の採用(先行投資)を行うと宣言してきた。事実、2018年2月期通期で90名を採用したのに続き、2019年2月期第2四半期も新卒と中途採用合わせて76名の採用を行ったことから、期末の従業員数は458名と前期末に比べて大幅増(55名増、13.6%増)となった。

(4) セグメント別損益状況
「機能別事業群」の状況は以下のようであった。

a) 情報資産プラットフォーム事業
売上高は1,801百万円(前年同期比5.5%増)、営業利益は489百万円(同20.0%減)となった。グループで採用した人材の現場への配属を進めたものの、業績への貢献に想定より時間がかかったことや人員増に伴う賃料等の販管費負担が増加し、増収ながら減益となった。

b) 販促CRMソリューション事業
2018年2月期に獲得した大型のスポット案件の影響や人員増に伴う経費負担の増加などにより売上高は504百万円(同17.1%減)、営業損失10百万円(前年同期は81百万円の利益)となった。

c) 広告事業
既存顧客への多面的提案の実践を行い顧客単価の向上に努めたこともあり、売上高は204百万円(同130.5%増)、営業利益34百万円(同15百万円の損失)と収益性は大幅に改善した。2016年4月に共同出資により設立した(株)jekiインタラクティブ・コミュニケーションズへ人員を出向させており、同社経由の売上獲得、拡大に努めたことが新規案件獲得に寄与した。

「分野別事業群」の状況は以下のようであった。

d) xTech事業
IT技術の利活用により企業や団体の垣根を越えて情報を共有することで、業界に革新的なサービスを創出することが期待できる事業を行っている。売上高は75百万円(同11.8%減)、営業損失30百万円(同9百万円の損失)となった。主なサービスは以下の通り。
1) ArchiTech:BIM建築情報プラットフォーム「ArchiSymphonyR」
2) BeauTech:顧客と美容師のための電子ヘアカルテアプリ「美歴R」の提供
3) HRTech:企業の育成を革新「オーダーメイド人材育成代行事業」
2018年3月に厚生労働大臣の許可を得て有料職業紹介事業を開始
4) FinTech:電子地域通貨プラットフォーム

e) 社会イノベーション事業
個々の企業や業界の内部にある問題の解決だけでなく、それらの枠を超えて存在する社会的問題の解決を図ることを目的とした公益性の高い事業を行う。売上高は37百万円(同39.1%増)、営業損失17百万円(同17百万円の損失)。自治体向け広報紙のオープン化・活用サービス「マイ広報紙」は順調に拡大が続いており、既に掲載自治体が521を超え、自治体数約1,750の約3割をカバーするまでになっている。またインターネット投票関連事業及び政治・選挙情報サイト「政治山R」も順調に拡大している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《HN》

 提供:フィスコ

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