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3856 Abalance

東証S
2,367円
前日比
+87
+3.82%
PTS
2,351円
17:45 05/14
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
6.0 2.66 95.83
時価総額 424億円
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正興電
決算発表予定日

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エーバランス Research Memo(10):2023年6月期業績計画は保守的、会社計画を上回る可能性が高い


■今後の見通し

1. 2023年6月期の業績見通し
Abalance<3856>の2023年6月期の連結業績は、売上高で前期比19.0%増の110,000百万円、営業利益で同70.8%増の2,900百万円、経常利益で同86.0%増の2,810百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同47.6%増の1,280百万円と引き続き高成長を見込んでいる。

事業別の売上計画については、太陽光パネル製造事業は100,000百万円規模の予算としており、国内ストック売上(売電及びO&M収入)は3,000百万円超を見込んでいる。総じて保守的な印象が強く、今後市場環境が急速に悪化するようなことがなければ、会社計画を上回る可能性が高いと弊社では見ている。

(1) 太陽光パネル製造事業
太陽光パネル製造事業については、好調な受注が続く見込み。一方で、コロナ禍やウクライナ危機が長引くなど、世界のサプライチェーンが落ち着きを取り戻すまでには至っていない状況にある。同事業の売上高予算は100,000百万円規模を予想しているもようだ。外部環境の不透明性を加味したため、売上高はやや保守的な予想としているようだ。2022年6月期第4四半期の売上高は四半期ベースで過去最高となる32,200百万円となったが、今後も欧州向けの需要拡大が見込まれるほか、南米地域での受注獲得なども進んでおり、さらに拡大する可能性が出てきている。

利益面では、部材価格や海上運賃の高止まりの状況が続いていることから、引き続き受注契約の条件変更のタイミングに合わせて、販売価格への転嫁を進めていく。外部環境要因に影響を受けるが、こうした取り組みの効果によって、セグメント利益率は徐々に回復する見通しのようだ。コロナ禍やウクライナ危機の影響は不確実で先行きが不透明ながらも、外部環境が平常時であれば、同事業の利益率は5%前後が適正水準と同社では見ている。

なお為替の影響については、ユーロ建てまたは米ドル建てであり、部材仕入や海上運賃等についてはドル建てとなっていることから、VSUNの業績を日本円に換算する際に為替変動の影響を受けることになる。2022年6月期末の為替レートは0.006円/VNDとなり、同水準から円安に振れた場合はVSUNの円ベースでの業績上、差益要因となる。

(2) 国内ストック売上
国内ストック売上については、既存の稼働発電所と開発中の連系及びM&A取得案件を考慮のうえ、3,000百万円超を見込んでいる。開発中案件については、2022年12月以降に大和町・大衡村太陽光発電所(年間想定売電収入:約5.3億円)などが稼働を開始する予定であるほか、M&Aによる取得も引き続き検討している。

(3) 国内フロー売上
国内ストック売上が3,000百万円超の予算であるため、国内フロー売上7,000百万円弱と前期実績の8,009百万円からは減収の見込みとなっているようであるが、特段の減収要因はないことから保守的な計画と見られる。発電所の販売、物販事業は継続する方針で、明治機械との協業によるソーラーシェアリング事業の展開や、東南アジアにおけるEPC事業の積極展開、IT事業におけるデジサインの通年寄与などがプラス要因となる。また、太陽光パネルのリユース、リサイクル事業も引き続き推進する。

なお、パーディフュエルセルズで研究開発している水素エネルギーを活用した電力貯蔵システムは、太陽光発電によって得られた大量の電気エネルギーを7日間以上貯蔵することを目標としている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《TY》

 提供:フィスコ

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