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3452 ビーロット

東証S
1,006円
前日比
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業績
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100株
PER PBR 利回り 信用倍率
5.6 1.32 8,155
時価総額 202億円
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決算発表予定日

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ビーロット Research Memo(5):2022年12月期は2ケタ増収増益、KPIとする当期純利益も超過達成


■業績動向

1. 2022年12月期の業績概要
ビーロット<3452>の2022年12月期の連結業績は、売上高で前期比35.0%増の19,911百万円、営業利益で同43.5%増の2,913百万円、経常利益で同60.8%増の2,415百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同71.8%増の1,637百万円となった。同社は親会社株主に帰属する当期純利益をKPIとし、確実な成長を目指しているが、持分法適用会社の利益の貢献などもあり、大幅に伸長した。

セグメント別では、全セグメントでビジネス機会が拡大し、好調に推移した。セグメント利益における安定収益(不動産コンサルティング事業、不動産マネジメント事業)の構成比は62.5%に達し、収益構造の変革は順調に進んでいる。主力の不動産投資開発事業の売上高は前期比31.9%増の14,627百万円、セグメント利益は同21.1%減の1,471百万円となった。売却件数が31件(前期比4件増)と増加したことに加え、富裕層の多様化する不動産投資ニーズを的確に捉えて数億円超の高級区分マンションの取扱いを強化するなど厳選した仕入れと商品化に取り組んだことにより、住宅系不動産を中心に順調に売却が進捗した。利益面では、おおむね順調に推移したものの、一部の販売用不動産評価損(510百万円)を計上したことが影響して減益となった。ホテルでは稼働率の改善が顕著に見られるものの、インバウンド観光客を宿泊ターゲットとした簡易宿所等で収益性をさらに保守的に見積もったことによる。売却件数(31件)の内訳は、住宅系不動産が同3件減の19件、事務所・店舗ビルが同3件増の8件、土地(開発用地含む)が4件増(前期実績なし)となっており、住宅系不動産を中心に多様な物件を展開していることが窺える。

不動産コンサルティング事業の売上高は前期比56.5%増の2,475百万円、セグメント利益は同135.1%増の1,365百万円と好調に推移した。関東圏及び関西圏を中心に投資用不動産の売買仲介及びコンサルティング受託案件を積み重ね、成約件数は同19件増の79件と大きく伸長した。これは富裕層の相続税対策や既存顧客のリピーター化によるビジネス機会の創出と、ファンドやREIT等のプロを取引先とした深耕営業による案件大型化を進め、M&A仲介、不動産コンサルティング取引件数が増加したことによる。また、新築分譲マンションの販売受託についても、若手人材の採用と育成を強化し、新規デベロッパーからの販売を積極的に受託するなど好調に推移し、同16.1%増の961件となった。

不動産マネジメント事業の売上高は前期比36.4%増の2,846百万円、セグメント利益は同91.3%増の1,096百万円と好調に推移した。不動産所有において、コロナ禍に伴う行動制限緩和による人流の回復が寄与し、宿泊系不動産を中心に賃料収入が改善した。プロパティマネジメントにおける管理運営受託では、グループ内の不動産再生ノウハウを生かした収益改善施策が評価され、プロの不動産オーナーからの受託件数が着実に伸長した。不動産管理運営受託件数は同19件増の135件と着実に増加した。


長期での資金調達により財務の安全性を維持。販売用不動産(仕掛含む)は38,865百万円に拡大

2. 財務状況と経営指標
2022年12月期末の総資産は前期末比7,251百万円増の56,005百万円となった。流動資産は同7,439百万円増の51,781百万円となったが、これは主に販売用不動産が7,890百万円、仕掛販売用不動産が1,440百万円それぞれ増加したことなどによる。仕掛販売用不動産を含む販売用不動産は38,865百万円に拡大し、今後の成長に向けた準備ができている。なお、現金及び預金は2,247百万円減の9,950百万円となった。

負債合計は前期末比5,840百万円増の43,961百万円となった。これは主に、固定負債において長期借入金が6,365百万円増加したことや、流動負債において短期借入金が1,888百万円増加したことなどによる。純資産合計は同1,410百万円増の12,043百万円であったが、これは主に利益剰余金が1,320百万円増加したことなどによる。

経営指標では、流動比率が304.3%と安全性の目安となる200%を大幅に上回る。また、自己資本比率は21.4%とレバレッジを効かせつつ、一定水準を維持している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

《SI》

 提供:フィスコ

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