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2015年12月14日16時08分

あらた Research Memo(4):16/3期2Qは増収、利益は大幅増益となる


■業績動向

(1) 2016年3月期第2四半期累計業績について

11月6日付で発表されたあらた<2733>の2016年3月期第2四半期累計(2015年4月?9月)の連結業績は、売上高が前年同期比7.5%増の339,795百万円、営業利益が同230.1%増の2,665百万円、経常利益が同235.1%増の2,721百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益(純利益)が同577.7%増の1,566百万円となり、8月に上方修正した数値をいずれも上回って着地した。

売上高の増収要因は、消費増税の影響が一巡したことに加えて、化粧品や紙おむつなどを中心にインバウンド消費が拡大したこと、夏場の天候に恵まれ季節商材の販売が好調に推移したことなどが挙げられる。インバウンド消費の影響額に関しては、全体でおよそ3,300百万円程度の上乗せ要因になったと同社ではみている。その他、ペット用品の卸しを展開しているジャペルの売上高も前年同期比で約10%増と業界平均を上回る伸びを見せた。新規取引先の開拓が順調に進んだことが要因となっている。

売上高の伸びを商品カテゴリー別で見ると、紙製品とペット用品・他がそれぞれ前年同期比12%強の伸びとなったほか、すべてのカテゴリーで増収となった。紙製品については、インバウンド消費拡大の拡大で紙おむつの販売が伸びたほか、トイレットペーパーやティッシュペーパー、再生紙などの値上げが浸透したことも増収要因となった。また、受託物流事業も前年同期の40億円から45億円に伸びるなど順調に拡大した。一方、海外事業ではタイでDHC化粧品((株)ディーエイチシー)の総代理店として現地日系小売企業向けの販売が順調に進んでいるが、売上規模としては軽微となっている。

営業利益の増益要因は、増収効果に加えて売上総利益率の上昇、販管費率の低減が寄与している。売上総利益率は前年同期の10.18%から10.40%と0.22%ポイント上昇した。この要因としては、同一商品でも単価を維持したまま販売ができたことが大きい(値下げ販売が少なかった)。また、紙製品の値上げ効果や同一カテゴリーでも高付加価値商品の販売が好調だったこともプラスに寄与している。

販管費率については前年同期の9.92%から9.62%と0.30ポイント低減が進んだ。主要項目別の対売上比率で見ると、荷造発送費が運送費の上昇を背景に0.07ポイント上昇したものの、貸倒引当金が0.18ポイント、人件費が0.12ポイント、賃借料が0.07ポイントそれぞれ低下した。このうち、貸倒引当金の低下については、前年同期に計上した白元の民事再生法申請に伴う貸倒引当金がなくなったことによるもので、金額ベースでは580百万円の減少要因となっている。また、人件費については間接業務の集約化に伴う生産性向上の効果が継続して出ている。

その他、受託物流事業の収益が改善したことも大きい。受託物流事業は事業開始後2年間ほど苦労してきたが、顧客との取引条件の見直しを進めてきたことで、ようやく収益化してきた。

(2)財務状況について

同社の2015年9月末の総資産は前期末比1,898百万円増加の213,738百万円となった。このうち流動資産は、同1,970百万円増加の145,876百万円となった。売上高の拡大に伴い、売上債権や現預金が増加し、在庫が減少した。固定資産は同72百万円減少の67,862百万円となった。有形固定資産やのれんなどの償却が進んだ一方で、投資有価証券が増加した。

負債は前期末比449百万円増加の158,378百万円となった。支払債務や賞与引当金などが増加したが、有利子負債については削減が進んでいる。また、純資産は利益剰余金やその他有価証券評価差額金の増加を主因として、同1,448百万円増加の55,359百万円となった。

経営指標を見ると、自己資本比率は25.9%と前期末比0.5ポイント上昇し、有利子負債比率は同4.0ポイント低下した。収益の拡大と同時にキャッシュ効率を高める取り組みを進めたことで、有利子負債の削減が図られ、財務体質の改善が進んだと言える。キャッシュ効率を高める取り組みとは、取引先との売上債権の回収サイトを短縮する一方で、支払債務の締め日やサイト見直しなどを行っている。こうした取り組みにより、売上債権回転日数は前年同期の47.2日から46.2日に短縮し、仕入債務回転日数は41.9日から42.5日に延伸することができ、現預金の増加や有利子負債の削減につながったと考えられる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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