あらた Research Memo(4):季節商品の販売が好調に推移、インバウンド需要の拡大も追い風
■業績動向
(1) 2016年3月期第1四半期の業績概要
あらた<2733>の8月6日付で発表された2016年3月期第1四半期(2015年4月-6月)の連結業績は、売上高が前年同期比10.5%増の169,042百万円、営業利益が同744.2%増の1,527百万円、経常利益が同793.0%増の1,582百万円、四半期純利益が920百万円(前年同期は0百万円)と好調な決算となった。
売上高は前年同期が消費増税後の反動減だったこともあるが、それを差し引いても堅調に推移した。全国的に天候に恵まれ季節商品の販売が好調に推移したほか、インバウンド需要の拡大が追い風となった。2014年3月期第1四半期との比較で見ても4.8%増となっている。
商品カテゴリー別で見ると、紙製品が値上げ効果もあり前年同期比18.8%増となったほか、ペット用品・他が同14.6%増と好調を持続。Health & Beautyやトイレタリー、家庭用品なども1ケタ後半の伸長率となるなど、すべてのカテゴリーで増収となった。また、受託物流事業も同16.1%増と好調に推移した。一方、海外事業ではタイでDHC化粧品の総代理店として現地日系小売企業向けの販売が順調に進んでいる。
利益面を見ると、増収効果による販管費率の低下に加えて、受託物流事業の収益改善が進んだこと、前年同期に計上した白元の民事再生法申請に伴う貸倒引当金580百万円がなくなったことなどが増益要因となった。特に、受託物流事業については大手得意先との取引条件を見直したことや生産性向上などによって、期初計画を上回るペースで収益改善が進んでいる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
《RT》
提供:フィスコ