2715 エレマテック 東証1 15:00
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2016年06月10日16時22分

エレマテック Research Memo(6):17/3期は増収、利益は商品構成差の影響で減益の予想


■業績動向

(1) 2017年3月期の業績見通し

2017年3月期についてエレマテック<2715>は、売上高220,000百万円(前期12ヶ月ベース比7.1%増)、営業利益6,150百万円(同6.0%減)、経常利益6,100百万円(同6.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益4,400百万円(同8.2%減)と、増収減益を予想している。

2017年3月期の売上高は前期比14,630百万円の増収が見込まれている。この内訳をマーケット別に見ると、Digital Electronicsは12,197百万円の増収を予想している。内訳として、液晶・TP・BL向けが前期比16,858百万円の増収が見込まれている。これは、大手液晶パネルメーカーから新規ビジネスを受注したことによるものだ。一方で、モバイル端末向けは前期比9,623百万円の減収が見込まれている。同社はこれまでスマートフォンの筐体向け部品を納入していたが、モデルチェンジに伴う材料切り替えの影響で失注したことを反映したものだ。

Automotiveについては、2017年3月期までは従来型ビジネスの延長が続くとの前提で、緩やかな増収を予想している。豊田通商グループ入り後の新商品・新分野の収益貢献は2018年3月期から顕在化する見込みだ。

Broad Marketは全体では前期比1,682百万円の増収を見込んでいる。産業機器向けやアフターマーケット向けが伸びる一方、他の市場向けにおいて減収が見込まれるものもあるため、全体では前期比2.5%増と慎重にみている。

利益面では2016年3月期と同じ構図が2017年3月期においても再現されそうだ。すなわち、商品構成差による売上総利益率の低下、及びそれに伴う営業利益率の低下である。2017年3月期に売上総利益率を押し下げるとみられるのは、液晶パネルメーカーから受注した新規ビジネス分の売上高だ。弊社では、この新ビジネスの事業規模を15,000百万円から20,000百万円程度と推測しているが、この売上総利益率が一般のビジネスに比較して一段低い状況だ。したがって、全社売上高が前期比14,630百万円の増収になるとはいえ、そこからの増益効果については、多くを期待しにくい。

他方、販管費において人件費、諸経費の増加が見込まれるため、売上高販管費率は前期の5.5%から横ばいか、もしくは若干の低下(改善)と弊社ではみている。また、同社は収益の構造上、円安メリット組であるが、2017年3月期の想定レートは110円/ドルで、前期比10円の円高だ。これによる減益効果も500百万円~700百万円程度は想定しておくべきであろう。このような状況に照らして、弊社では2017年3月期についての同社の収益予想は妥当な水準だと考えている。

2016年3月期に急減速したスマートフォン関連部材の市場は、これまでのところは低調に推移したままだ。しかしながら、2017年の年末商戦に向けた新商品の作りこみが始まる夏場頃からは、同社が扱うスマートフォン関連部材の需要にも動きが出てくるものと弊社では考えている。

(2) 2019年3月期中期業績目標

同社は中期業績目標をローリング方式で設定しており、従来2018年3月期の目標として、売上高240,000百万円、経常利益9,000百万円を掲げていた。しかしながら、このたび、2016年3月期の実績や足元の状況などを反映させて、2019年3月期目標を、売上高250,000百万円、経常利益を8,000百万円に修正した。

考え方の大枠は以下のようなものとみられる。2016年3月期にスマートフォン関連市場の一旦の調整はあったものの、これは従来の成長ラインに戻ると期待している。2017年3月期から始まる液晶パネルメーカーから受注した新規ビジネスは今後も継続が見込まれるため、その点を反映させて売上高は従来比10,000百万円の増額となった。

一方、利益については、売上高の増収に伴う利益貢献が薄いと予想されることや、為替レートの前提を従来から円高方向に変更したこと、あるいは、人件費を始めとした諸費用の増加などを反映させて1,000百万円減額した。

弊社では、2019年3月期は自動車向け新規ビジネスの収益貢献が本格化するタイミングであること、スマートフォン関連向け市場の立ち直りに加えて有機ELなど新市場も動意づいてくると期待されること、などの理由から、この業績予想が達成される可能性は十分高いと考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《HN》

 提供:フィスコ

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