＜注目銘柄＞＝アウトソシング、Ｍ＆Ａ戦略を駆使して成長加速局面へ

　アウトソーシング<2427>の戻り相場に期待したい。９月末に４５００円台で戻り高値をつけてからは２カ月半にわたる調整を強いられてきたが、ここにきて売り物が枯れつつあり、同社株の将来的な成長性に目をつけた買いが入り始めている。

　第３次安倍改造内閣が打ち出した「一億総活躍社会」の政策テーマを引き合いに出すまでもなく、企業の求人需要は極めて旺盛な状況が続いている。「有効求人倍率」は、今年に入って記録的な人手不足の状況を映し出しており、１０月時点で１．４０倍と２５年ぶりの高水準となった。つれて人材サービス企業のビジネスチャンスが拡大する方向で、マーケットの注目度も日増しに高まってきている。そのなか、同社はＩＴ業界や自動車業界向け製造ラインへの人材派遣を主力に展開、技術系のアウトソーシング需要も取り込んでいるが、マーケットではＭ＆Ａ戦略による事業ポートフォリオの拡大を評価する声が強い。海外事業の拡大により来期以降に収益拡大が加速する可能性が意識されている。

　会社側では１６年１２月期の営業利益について前期比７３％増益の５４億円を計画しているが、１７年１２月期は積極的なＭ＆Ａ効果の発現に伴い、５割近い増益を見込む声が市場には根強い。（市）

出所：株経ONLINE（株式会社みんかぶ）