信用
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2375 ギグワークス

東証S
598円
前日比
+2
+0.34%
PTS
601円
23:57 05/20
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
139 3.87 0.84 2,034
時価総額 132億円
比較される銘柄
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PI, 
Dmミックス
決算発表予定日

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ギグワークス Research Memo(9):オンデマンドエコノミー事業では、非IT関連フィールドサービスを強化


■成長戦略・トピック

1. オンデマンドエコノミー事業:非IT関連フィールドサービスを強化
オンデマンドエコノミー事業では、世界的な半導体不足の影響などが根強く残り、ギグワークス<2375>においては、IT関連フィールド業務の需要回復が遅れている。このような事業環境のなかで、非IT関連フィールド業務の強化を戦略的に実践してきた。この取り組みは同社の財産であるギグワーカーに仕事の提供し続ける目的もある。案件の事例としては、フードデリバリー、家具の組立、検品・什器入れ替え、無人店舗の品出しなどがあり、これまでも実績はあるものの、IT関連の設置業務などよりもボリュームが少なかった。営業強化の成果は出始めており、“全国的小売りチェーン向けの什器入替業務”など大型の事例も出現している。この案件は、全国約1万6千店のチェーンストアのレジカウンター内の陳列棚を数ヶ月以内に一気に入れ替えるもので、全国的に、一定の専門性が必要となる業務を遂行する体制が必要となる案件であり、まさに同社のオンデマンド力が発揮されている。2023年4月時点では約半数の店舗を完了しており、進行期の業績にもプラスとなっている案件である。この事例のような非IT関連のフィールド業務の拡大によりIT関連の落ち込みをカバーできれば、IT関連が回復した際には、ITと非ITが両輪となり、より大きな業績が期待できることになろう。

2. ・システムソリューション事業:ChatGPTを簡単安全効率的に利用できる企業向けAIチャットツールをリリース
同社のシステムソリューション事業では、サブスクリプションサービス分野に参入した。子会社であるギグワークスクロスアイティは、企業向けに開発されたAIチャットツール「GiGMON powered by GPT-4」を発表し受付を開始した。このサービスは、AI技術を活用して瞬時に適切な回答を提供し、業務効率化を実現するとともに、企業固有のナレッジを活用できる機能や簡単な操作で誰でも利用できるワンクリックプロンプトなどの機能を備えており、企業のナレッジ共有・コミュニケーションを革新するサービスとなっている。
主な機能・特徴は以下の4点である。

(1) ・企業固有のナレッジに対応:社内の情報やナレッジを活用してファインチューニングするため、企業固有の問題に対応できる
(2) ・管理画面で利用状況を一元管理:管理画面により、利用状況やアカウントの管理が一元化され、コスト削減や効果的な運用が可能になる
(3) ・セキュアな環境での利用:クローズド環境での利用により、機密情報・個人情報が保護される。利用した際の会話データは学習されない
(4) ・ワンクリックでのプロンプト(命令文)利用:プロンプト(命令文)の作成に悩むことなく、ワンクリックでサンプルプロンプトを利用できるため、誰でも簡単にChatGPTに指示を出せる

サブスクリプション価格は、月額800円/人から(プランによる)と低めに設定した。これは、同社として様々なサービスを提供する上でのフックとして同サービスを位置付けている側面があるためである。今後は、同社グループ内での展開が計画されており、マッチングプラットフォーム「GiGWorks Basic」内での活用、自社開発商品のコールセンター向けCRMシステム「デコールCC.CRM3」での機能追加、nexのシェアオフィス会員(13,000名以上)向けの附帯サービス提供、などで利用される。先端技術を取り入れ、事業化するスピードは同社の強みの1つと言えるだろう。

3. デジタルマーケティング事業:サービス化戦略の一環として日本直販「訪問お手伝いサービス」が拡大中
新生「日本直販」では、物販の強みはそのままに、主な対象顧客であるシニア層に向けたサービスを強化する基本戦略である。その一環として開始されたサービスとして「訪問お手伝いサービス」がある。このサービスは、日本直販で販売した商品に関して、フィールドサポート部隊が購入者の自宅を訪問し、商品の設置、組立、使用サポートを行う。対象商品は現在16点まで増え、ソファーベッドや高座椅子などの大型商品から補聴器や健康管理スマートウォッチなどの使用サポートが必要な商品などである。サービス価格は一律4,980円。これまでのサービス利用率(サービス利用者数/購入者数)は5.7%と一定数以上となっており、月次推移が上昇傾向であることからも、顧客ニーズを捉えていることがわかる。強みであるフィールドサポート力やコールセンター力のバックアップにより、さっそく相乗効果が発揮された形である。“ラストワンマイルのサポート”を高品質で実践できる企業は通販・EC業界でも少なく、新生「日本直販」の差別化になると弊社では見ている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

《YI》

 提供:フィスコ

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