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2153 E・Jホールディングス

東証P
1,857円
前日比
-5
-0.27%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
9.1 1.01 2.96 224
時価総額 299億円
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イージェイHD Research Memo(1):防災・保全、環境、行政支援をコア・コンピタンスとする建設コンサル企業


■要約

E・Jホールディングス<2153>は、総合建設コンサルタントの大手である。子会社の(株)エイト日本技術開発を中核会社として、公共事業等における企画から計画策定、調査、設計、施工管理や維持管理まですべての工程においてサービスを提供できることを強みとする。官公庁向けの受注構成比が8~9割を占め、海外では東南アジアやアフリカ等で実績を持つ。地方創生プロジェクトの企画・運営などにも携わっている。

1. 2022年5月期業績概要
2022年5月期の連結業績は、売上高で前期比6.8%増の36,668百万円、営業利益で同16.4%増の4,491百万円と期初計画(売上高35,000百万円、営業利益3,900百万円)を上回り、連続で過去最高を更新した。防災・減災対策、国土強靭化をテーマとした建設コンサルティング需要が旺盛で、売上高は6期連続の増収に、営業利益は増収効果と生産性向上により5期連続の増益となった。受注高は同7.7%減の34,074百万円と減少に転じたが、これは豊富な受注残の消化に人的リソースを振り向けたことが要因となった。期末受注残高は25,431百万円と同7.2%減となったものの、引き続き高水準を維持した。

2. 2023年5月期業績見通し
2023年5月期の売上高は前期比0.9%増の37,000百万円、営業利益は同2.4%増の4,600百万円と増収増益が続く見通し。受注高については重点6分野(自然災害リスク軽減、インフラメンテナンス、デジタル・インフラソリューション、環境・エネルギー、都市・地域再生、公共マネジメント)を中心に技術提案型案件の獲得に注力し、同5.7%増の36,000百万円を見込む。業務効率改善に向けたIT投資や人材投資、並びに事業拡大に向けた研究開発投資を行いながら、着実に収益を拡大していく方針である。

3. 長期ビジョンと中期経営計画の概要
同社は2021年7月に2030年度に向けた長期ビジョン「E・J-Vision2030」を策定し、「未来型社会インフラ創造グループ」へと脱皮し、ESG経営の推進によりSDGsに貢献しながら持続的な成長を目指す方針を打ち出した。その第1ステップとなる2025年5月期までの中期経営計画では、既存事業強化とサービス領域の拡充、多様化するニーズへの対応力の強化、環境変化に柔軟に対応できる経営基盤の構築の3点を基本方針として取り組み、4年間で約40億円のイノベーション投資を実行する計画となっている(M&A投資除く)。1年目の業績が計画を超過したことから、2025年5月期の業績目標を当初計画(売上高380億円、営業利益46億円)から、売上高385億円、営業利益48.5億円に上方修正しており、2031年5月期の業績目標(売上高500億円、営業利益60億円)達成に向け、今後も着実な成長が見込まれる。

4. 株主還元策
株主還元策として、配当金については安定かつ増配の継続を基本に、株主資本配当率(DOE)3%を目安として事業環境や利益水準、配当性向等を総合的に勘案して決定する。2023年5月期の1株当たり配当金は前期比7.0円増配の50.0円と6期連続の増配を予定している。DOEは2.6%の水準となり、2025年5月期に向けて3%の水準を目指す。また、株主優待制度も導入しており、毎年11月末の株主に対して保有株式数に応じてQUOカードを贈呈している(100株以上1,000株未満の場合は1,000円分)。

■Key Points
・2022年5月期業績は豊富な受注残の消化が順調に進み、期初計画を上回る増収増益を達成
・国土強靭化対策等の公共事業の需要は堅調に推移、2023年5月期も増収増益が続く見通し
・未来型社会インフラ創造グループへの脱皮を図り、ESG経営を推進しサステナブルな社会の実現に貢献しながら長期的成長を目指す
・第5次中期経営計画は順調な滑り出し、2025年5月期の業績目標を小幅ながら上方修正

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《EY》

 提供:フィスコ

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