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6989 北陸電気工業

東証S
2,854円
前日比
-1
-0.04%
PTS
2,847.1円
15:24 12/10
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
14.0 0.98 3.15 39.11
時価総額 241億円

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北陸電気工業:NEUTRAL継続【今村証券アナリストレポート】

担当 織田 真由美

●北陸電気工業 <6989> [東証S]
レーティング:NEUTRAL(2025/6/11)→ NEUTRAL

◆自動車向けが売上の7割近くを占める電子部品メーカー
◆フェローテックが発行済株式の10%弱保有、大株主に
◆株主還元:純資産配当率(DOE)3.0%以上、配当性向35%メド

【タイトル】
出所:北陸電気工業、ブルームバーグ、今村証券

◆会社概要…自動車向けが主体の電子部品メーカー

 モジュールや抵抗器が主力の電子部品メーカーで、売上の7割近くを自動車産業向け(モビリティ)が占める。エアコンなどに搭載される湿度センサ(湿度を感知して送風などの空気調節に利用される)や、ガスメーターに搭載される圧力センサ(ガス漏れなどの異常を感知する)などにも強みを持つ。

 モビリティへのシフトによって事業ポートフォリオの変革を図ってきたことで利益率が改善、収益が安定してきている。

【タイトル】

◆業績…EV失速影響するも製品構成変化で増益

 2026年3月期第2四半期連結業績は減収・増益。EV失速が影響し減収となったものの、値上げや商品構成変化によって利益は拡大した。

 売上高は前年同期比3.7%減の206.3億円。円高が影響したうえ、EVが失速したことが下押し圧力となった一方、データセンター向けが増加した。データセンター向けでの需要は蓄電池システム用の抵抗器で、上期で1億円程度を計上するに至った。下期も同程度の売上が見込めるとし、今後も拡大が期待できそうだ。

【タイトル】

 利益については減収影響や為替影響があったものの、価格転嫁が進んだことが増益に寄与した。粗利益率は前年同期に比べて1.2ポイント改善し、売上高営業利益率も6.4%と同0.6ポイント改善した(資料1参照)。営業利益は前年同期比5.7%増益の13.2億円となり、上期としては2期連続の営業増益だ。なお、前年同期に4.0億円を計上した為替差損は、今期上期は0.3億円と、前年同期に比べて3.7億円縮小し、経常利益、純利益の押し上げに寄与した。

 上期業績が想定を上回ったこと、想定為替レートを1ドル=147円に見直したことで(従前は1ドル=140円の想定)、会社は通期業績予想を上方修正した。売上高を15億円増額した一方で、営業利益の増額幅が1億円にとどまるのは利益率の低い製品の販売が増えることが見込まれることが要因だ。

【タイトル】

 とはいえ足元の為替水準を考えれば、利益はさらに上振れることが期待される。今村証券では通期の営業利益25億円、純利益18億円、EPS230円を予想する。

 来期については6月時点の予想を据え置き、売上高440億円、営業利益26億円、純利益18億円、EPSは227円を予想する。

◆フェローテックが大株主に

 堅調な業績に加え、注目されるのがフェローテック <6890> [東証S]の存在だ。フェローテックは5月2日に大量保有報告書を提出、その後も買い増しを続け、直近では発行済株式総数の9.77%にあたる825,300株保有に至っている(11月17日現在)。その保有目的は「取引関係強化を目的とした政策投資(状況に応じて重要提案行為等を行うこともありうる。)」で、M&Aも視野に入りそうだが、北陸電気工業の下坂社長は「双方のシナジー効果を期待する」としつつ、具体的な進展はみられていない様子だ。

◆投資判断

 株価はフェローテックの大量保有報告書提出をきっかけに急騰し、足元では株式併合考慮ベースで2007年以来の高値水準だ。業績面からみた株価のバリュエーションは妥当な水準にあると考えることから投資判断は「NEUTRAL」を継続するが、株価上昇に伴いボラティリティが高まっている点には注意が必要だ。

【レーティングの定義】
OUTPERFORM:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンを10%超上回ると予想される。
NEUTRAL:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンの+10%と-10%の間に入ると予想される。
UNDERPERFORM:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンを10%超下回ると予想される。
トータルリターン:株価変動率+配当利回り
目標株価は12カ月間の投資を想定しており、将来発行されるレポートで修正されることもあります。


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