24年10-12月期【利益倍増】企業はこれだ!〔第4弾〕 34社選出 <成長株特集>
本特集では、24年10-12月期(第3四半期)に経常利益ベースで利益倍増を達成した3月期決算企業を紹介する「24年10-12月期【利益倍増】企業はこれだ!」シリーズの第4弾をお届けします。
最終回となる第4弾は、第1弾を配信した2月24日時点で時価総額が200億円以上450億円未満の銘柄(銀行を除く)の中から利益倍増企業として34社をリストアップし、増益率の大きい順に並べた。なお、下表では四半期ベースの「増益連続期数」、4-12月期経常利益の通期計画に対する進捗割合を表す「対通期進捗率」も併せて記した。
増益率トップとなったのは、輸入建材商社のアドヴァングループ <7463> [東証S]。24年10-12月期(第3四半期)の経常利益は前年同期の2.6億円から93.7億円に急拡大して着地。一部の大型案件の着工遅れなどで減収となったものの、円安の進行に伴い為替予約評価益が大きく膨らんだことが利益を押し上げた。
2位にリスト入りした自動車用ばね大手の中央発條 <5992> [東証S]は、主要取引先トヨタ自動車 <7203> [東証P]の生産停止に伴う影響が緩和したことに加え、労務費上昇・鋼材インフレに対する売価反映や円安効果も寄与し、10-12月期の経常利益は27.2億円(前年同期比16.4倍)と8年ぶりに過去最高益を塗り替えた。業績好調に伴い、減益予想だった25年3月期通期の同利益を一転して3期ぶり最高益見通しに上方修正するとともに、配当を大幅増額修正したことも好感され、株価は約18年10ヵ月ぶりの高値圏に浮上している。
3位に入った総合プラント工事会社の田辺工業 <1828> [東証S]は、設備工事事業で継続して取り組んでいる施工効率の改善や原価管理の徹底などが奏功し、10-12月期の経常利益は12.5億円(前年同期比7.6倍)と25四半期ぶりの最高益更新を果たした。併せて、最高益予想だった通期の同利益を従来の30.5億円→35億円に上乗せし、期末一括配当も従来計画の70円→75円(前期は50円)に増額修正した。これを受けて株価は2月12日に上場来高値1995円まで上値を伸ばす場面があった。
4位には家賃債務保証で業界最大手の全保連 <5845> [東証S]がリストアップされた。10-12月期は協定会社拠点数、累計契約件数ともに増加する中、継続保証委託料が伸びたうえ、DX戦略に基づく業務効率化が進展し、経常利益は7.7億円(前年同期比7.3倍)と大幅増益を達成した。決算発表と併せて、三菱UFJニコス及び三菱UFJ銀行と資本業務提携すると発表。ニコスはTOBや三菱UFJファクターからの株式譲渡を通じて全保連株の過半数を取得し連結子会社化する。なお、同社株はTOB成立後も上場を維持する予定だ。
続く5位のフージャースホールディングス <3284> [東証P]は主力の不動産開発事業で「ミッドタワーいわき」などのマンションや戸建て住宅の引き渡しが進んだほか、不動産投資事業では収益物件を売却し、10-12月期は売上高202億円(前年同期比41.7%増)、経常利益20.8億円(同6.9倍)と業績高変化を遂げた。年間配当利回りは5%超と高水準で、27日の権利付き最終日を前に配当取りを狙う買いなどが期待される。
このほか、配当利回りが年間ベースで4%を超えている、帝国通信工業 <6763> [東証P]、日本金銭機械 <6418> [東証P]、FJネクストホールディングス <8935> [東証P]、メルコホールディングス <6676> [東証S]、極東貿易 <8093> [東証P]、三信電気 <8150> [東証P]、鉄建建設 <1815> [東証P]、イチケン <1847> [東証S]は足もとの業績が好調な高配当株として注目したい。
●24年10-12月期【利益倍増】シリーズ ─────
・〔第1弾〕 31社選出 (時価総額3000億円以上)
・〔第2弾〕 30社選出 (時価総額1000億~3000億円)
・〔第3弾〕 30社選出 (時価総額450億~100億円)
も併せてご覧ください。
┌ 経常利益 ┐ 増益 対通期 予想
コード 銘柄名 増益率 10-12月期 連続期数 進捗率 PER
<7463> アドヴァンG 3438 9377 1 - -
<5992> 中発条 1540 2722 1 105 16.4
<1828> 田辺工業 655 1254 4 90.4 9.3
<5845> 全保連 629 773 1 83.9 15.0
<3284> フージャース 593 2080 2 31.2 7.6
<7383> ネットプロ 576 885 1 90.2 36.5 *
<4027> テイカ 548 1114 4 95.6 15.1
<1914> 日基技 526 851 1 125 9.4
<6742> 京三 445 1237 1 2.0 7.2
<6763> 帝通工 288 986 1 94.3 13.5
<6418> 日金銭 222 1943 1 101 7.7
<2676> 高千穂交易 200 630 1 72.1 25.9
<3153> 八洲電機 181 1006 1 32.1 9.8
<3864> 三菱紙 180 2254 1 60.1 6.4
<8935> FJネクHD 176 1639 1 76.6 8.0
<9405> 朝日放送HD 170 2349 1 56.6 19.2
<6676> メルコ 160 3545 3 82.3 6.2
<6834> 精工技研 152 802 4 90.1 25.7
<7522> ワタミ 145 3155 1 94.8 10.6
<6365> 電業社 141 1117 1 28.1 8.3
<5945> 天竜製鋸 140 707 1 89.5 12.9
<8772> アサックス 139 1996 1 80.5 7.4
<8093> 極東貿易 138 670 3 84.5 6.0
<1930> 北陸電工 137 1579 2 65.1 11.2
<6357> 三精テクノロ 135 1132 1 34.7 7.7
<7638> NEWART 126 1383 1 53.2 8.6
<9658> ビジ太田昭 119 1171 2 73.2 10.5 *
<8614> 東洋証券 118 463 1 - -
<8150> 三信電 118 1366 1 76.5 8.7
<1815> 鉄建建設 115 2195 1 116 12.3
<4022> ラサ工 112 1345 1 82.1 8.3
<1967> ヤマト 112 1437 1 80.9 12.6
<1847> イチケン 105 2323 1 93.5 5.3
<1793> 大本組 103 826 4 93.5 19.2
※経常利益の単位は百万円。増益率は前年同期に比べた増加率、単位は%。
※増益連続期数は四半期ベースの連続回数、同一会計基準内が対象。対通期進捗率は経常利益の通期計画に対する4-12月期の進捗割合、単位は%。黒字転換、赤字縮小は増益に含めない。23年10-12月期の経常利益が1億円未満の銘柄、直近で通期の利益予想を下方修正した銘柄は除いた。
株探ニュース
最終回となる第4弾は、第1弾を配信した2月24日時点で時価総額が200億円以上450億円未満の銘柄(銀行を除く)の中から利益倍増企業として34社をリストアップし、増益率の大きい順に並べた。なお、下表では四半期ベースの「増益連続期数」、4-12月期経常利益の通期計画に対する進捗割合を表す「対通期進捗率」も併せて記した。
増益率トップとなったのは、輸入建材商社のアドヴァングループ <7463> [東証S]。24年10-12月期(第3四半期)の経常利益は前年同期の2.6億円から93.7億円に急拡大して着地。一部の大型案件の着工遅れなどで減収となったものの、円安の進行に伴い為替予約評価益が大きく膨らんだことが利益を押し上げた。
2位にリスト入りした自動車用ばね大手の中央発條 <5992> [東証S]は、主要取引先トヨタ自動車 <7203> [東証P]の生産停止に伴う影響が緩和したことに加え、労務費上昇・鋼材インフレに対する売価反映や円安効果も寄与し、10-12月期の経常利益は27.2億円(前年同期比16.4倍)と8年ぶりに過去最高益を塗り替えた。業績好調に伴い、減益予想だった25年3月期通期の同利益を一転して3期ぶり最高益見通しに上方修正するとともに、配当を大幅増額修正したことも好感され、株価は約18年10ヵ月ぶりの高値圏に浮上している。
3位に入った総合プラント工事会社の田辺工業 <1828> [東証S]は、設備工事事業で継続して取り組んでいる施工効率の改善や原価管理の徹底などが奏功し、10-12月期の経常利益は12.5億円(前年同期比7.6倍)と25四半期ぶりの最高益更新を果たした。併せて、最高益予想だった通期の同利益を従来の30.5億円→35億円に上乗せし、期末一括配当も従来計画の70円→75円(前期は50円)に増額修正した。これを受けて株価は2月12日に上場来高値1995円まで上値を伸ばす場面があった。
4位には家賃債務保証で業界最大手の全保連 <5845> [東証S]がリストアップされた。10-12月期は協定会社拠点数、累計契約件数ともに増加する中、継続保証委託料が伸びたうえ、DX戦略に基づく業務効率化が進展し、経常利益は7.7億円(前年同期比7.3倍)と大幅増益を達成した。決算発表と併せて、三菱UFJニコス及び三菱UFJ銀行と資本業務提携すると発表。ニコスはTOBや三菱UFJファクターからの株式譲渡を通じて全保連株の過半数を取得し連結子会社化する。なお、同社株はTOB成立後も上場を維持する予定だ。
続く5位のフージャースホールディングス <3284> [東証P]は主力の不動産開発事業で「ミッドタワーいわき」などのマンションや戸建て住宅の引き渡しが進んだほか、不動産投資事業では収益物件を売却し、10-12月期は売上高202億円(前年同期比41.7%増)、経常利益20.8億円(同6.9倍)と業績高変化を遂げた。年間配当利回りは5%超と高水準で、27日の権利付き最終日を前に配当取りを狙う買いなどが期待される。
このほか、配当利回りが年間ベースで4%を超えている、帝国通信工業 <6763> [東証P]、日本金銭機械 <6418> [東証P]、FJネクストホールディングス <8935> [東証P]、メルコホールディングス <6676> [東証S]、極東貿易 <8093> [東証P]、三信電気 <8150> [東証P]、鉄建建設 <1815> [東証P]、イチケン <1847> [東証S]は足もとの業績が好調な高配当株として注目したい。
●24年10-12月期【利益倍増】シリーズ ─────
・〔第1弾〕 31社選出 (時価総額3000億円以上)
・〔第2弾〕 30社選出 (時価総額1000億~3000億円)
・〔第3弾〕 30社選出 (時価総額450億~100億円)
も併せてご覧ください。
┌ 経常利益 ┐ 増益 対通期 予想
コード 銘柄名 増益率 10-12月期 連続期数 進捗率 PER
<7463> アドヴァンG 3438 9377 1 - -
<5992> 中発条 1540 2722 1 105 16.4
<1828> 田辺工業 655 1254 4 90.4 9.3
<5845> 全保連 629 773 1 83.9 15.0
<3284> フージャース 593 2080 2 31.2 7.6
<7383> ネットプロ 576 885 1 90.2 36.5 *
<4027> テイカ 548 1114 4 95.6 15.1
<1914> 日基技 526 851 1 125 9.4
<6742> 京三 445 1237 1 2.0 7.2
<6763> 帝通工 288 986 1 94.3 13.5
<6418> 日金銭 222 1943 1 101 7.7
<2676> 高千穂交易 200 630 1 72.1 25.9
<3153> 八洲電機 181 1006 1 32.1 9.8
<3864> 三菱紙 180 2254 1 60.1 6.4
<8935> FJネクHD 176 1639 1 76.6 8.0
<9405> 朝日放送HD 170 2349 1 56.6 19.2
<6676> メルコ 160 3545 3 82.3 6.2
<6834> 精工技研 152 802 4 90.1 25.7
<7522> ワタミ 145 3155 1 94.8 10.6
<6365> 電業社 141 1117 1 28.1 8.3
<5945> 天竜製鋸 140 707 1 89.5 12.9
<8772> アサックス 139 1996 1 80.5 7.4
<8093> 極東貿易 138 670 3 84.5 6.0
<1930> 北陸電工 137 1579 2 65.1 11.2
<6357> 三精テクノロ 135 1132 1 34.7 7.7
<7638> NEWART 126 1383 1 53.2 8.6
<9658> ビジ太田昭 119 1171 2 73.2 10.5 *
<8614> 東洋証券 118 463 1 - -
<8150> 三信電 118 1366 1 76.5 8.7
<1815> 鉄建建設 115 2195 1 116 12.3
<4022> ラサ工 112 1345 1 82.1 8.3
<1967> ヤマト 112 1437 1 80.9 12.6
<1847> イチケン 105 2323 1 93.5 5.3
<1793> 大本組 103 826 4 93.5 19.2
※経常利益の単位は百万円。増益率は前年同期に比べた増加率、単位は%。
※増益連続期数は四半期ベースの連続回数、同一会計基準内が対象。対通期進捗率は経常利益の通期計画に対する4-12月期の進捗割合、単位は%。黒字転換、赤字縮小は増益に含めない。23年10-12月期の経常利益が1億円未満の銘柄、直近で通期の利益予想を下方修正した銘柄は除いた。
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