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富田隆弥の【CHART CLUB】 「煮詰まる日本株、放れに従う」


◆11月6日から始まったトランプ・ラリーに押し上げられ、NYダウナスダックなど米国主要株価指数は一気に史上最高値を更新し、日足チャートは好転を果たした。さすがに週明け11日で一旦ピークアウトして一服気味だが、好転後のスピード調整はチャートのセオリーでもあり、年末商戦からクリスマスに向けて株価上昇の期待が膨らむ。

◆とはいえ、米国10年債利回りは4.4%台に上昇し、為替がドル独歩高となる一方、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が11月7日高値の5337ポイントから13日安値の4999ポイントへと4日続落するなど、他金融市場でもトランプ氏の大統領返り咲きの影響が色濃く見られる。暗号資産「ビットコイン」も過去最高値を大きく更新中だが、それらが株式市場に今後どう影響してくるかにも注視しておく必要がある。

◆一方、日経平均株価はトランプ・ラリーで7日に3万9884円の高値を付けたが、4万円が上値の壁となり煮詰まりをみせている。200日移動平均線(14日時点3万8515円)を中心とするもみ合いは9月下旬から続いており、いつ「放れ」を見せてもおかしくない。10月15日高値の「4万0257円」と10月24日安値の「3万7712円」を上下のポイントとして「放れ」の方向に注目しておく。

◆SOX指数の下落もあって、日本の半導体関連株は軟調が目立つ。日経平均株価への半導体株の寄与度は小さくなく、4万円の壁を抜くには半導体株の上昇が必要だ。その意味で、11月20日に発表が予定される米エヌビディア<NVDA>の決算(8-10月期)が一つのポイントになる。いずれにせよ、ここからは日経平均株価の「放れに従う」ことになる。

(11月14日 記、次回更新は11月23日10時を予定)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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