<注目銘柄>=ニッケ、ユニフォーム生地の値上げ効果発現に期待
日本毛織<3201>は4月以降、学校や企業向けユニフォーム生地の値上げに踏み切ったが、本格的な効果発現はこれからとみられている。災害備蓄用の毛布などの需要が増加すれば、一段の業績上振れが期待できそうだ。
同社は羊毛紡織の名門で、産業機材や不動産賃貸など事業の多角化を進めてきたことでも知られる。24年11月期の売上高は前期比2.2%減の1110億円、経常利益は同0.3%減の116億円、最終利益は同0.7%増の77億円の見通し。4月以降、ユニフォーム生地の価格を段階的に引き上げたが、流通在庫の関係などで、上期(23年12月~24年5月)はその効果を満喫するまでに至らなかったようだ。少子高齢化が加速しているとはいえ、特に学校制服向けの生地は一定の需要が存在するだけに、この先は利益の拡大基調が強まっていくと期待される。更に、全国各地で防災体制を強化する取り組みが広がるなか、災害用毛布の需要が好調に推移していることも注目ポイントとなる。
直近ではM&Aによる成長を図っており、買収企業の収益貢献も顕著となっている。同社株は10月24日の1231円を底に株価は再び戻り局面に入っている。PBR(株価純資産倍率)は0.7倍台と低水準とあって、資本効率の向上に向けたアクションがあれば、株価はポジティブに反応しそうだ。(碧)
出所:MINKABU PRESS
同社は羊毛紡織の名門で、産業機材や不動産賃貸など事業の多角化を進めてきたことでも知られる。24年11月期の売上高は前期比2.2%減の1110億円、経常利益は同0.3%減の116億円、最終利益は同0.7%増の77億円の見通し。4月以降、ユニフォーム生地の価格を段階的に引き上げたが、流通在庫の関係などで、上期(23年12月~24年5月)はその効果を満喫するまでに至らなかったようだ。少子高齢化が加速しているとはいえ、特に学校制服向けの生地は一定の需要が存在するだけに、この先は利益の拡大基調が強まっていくと期待される。更に、全国各地で防災体制を強化する取り組みが広がるなか、災害用毛布の需要が好調に推移していることも注目ポイントとなる。
直近ではM&Aによる成長を図っており、買収企業の収益貢献も顕著となっている。同社株は10月24日の1231円を底に株価は再び戻り局面に入っている。PBR(株価純資産倍率)は0.7倍台と低水準とあって、資本効率の向上に向けたアクションがあれば、株価はポジティブに反応しそうだ。(碧)
出所:MINKABU PRESS