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話題株ピックアップ【夕刊】(3):矢作建、INPEX、TOTO

■矢作建設工業 <1870>  1,521円  +22 円 (+1.5%)  本日終値
 矢作建設工業<1870>が続伸。午前10時ごろ、集計中の9月中間期連結業績について、売上高が従来予想の570億円から585億円(前年同期比12.2%増)へ、営業利益が9億円から12億5000万円(同15.9%減)へ、純利益が6億円から9億円(同11.5%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、好材料視された。建設事業で建築工事の施工が順調に進捗したことや、不動産事業の分譲マンション事業で、今期に完成引き渡しを迎えた物件が竣工完売を達成するなど好調に推移したことなどが要因。また、不動産販売で計画よりも利益を積み増すことができたことも寄与した。

■INPEX <1605>  1,988円  +26.5 円 (+1.4%)  本日終値
 INPEX<1605>は3日ぶりに反発。足もとで原油価格は軟調に推移しているが、株価はバリュエーション面からの割安感も強く、下値には買いが入った様子だ。28日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の12月限が前週末比4.40ドル安の1バレル=67.38ドルに下落。イスラエルによるイランへの報復攻撃は石油や核施設は外され軍事施設が目標とされたことで原油供給不安が後退。これを受けWTI価格は大幅安となった。原油安はINPEXの業績には逆風となるが、同社株は今月中旬以降、下落基調にあり株価の連結PBRは約0.5倍、配当利回りも4.3%前後と割安感も強まるなか、値頃感からの買いも入ったようだ。石油資源開発<1662>も小幅続伸している。

■TOTO <5332>  4,303円  -621 円 (-12.6%)  本日終値  東証プライム 下落率トップ
 TOTO<5332>が急落。28日の取引終了後、25年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。最終利益予想を15億円減額して360億円(前期比3.2%減)に見直した。9月中間期業績は計画を上振れして着地した一方、通期では最終利益予想を引き下げたとあって、業況のモメンタム鈍化を懸念した売りを促す要因となったようだ。通期の売上高予想は200億円減額して7300億円(同3.9%増)に下方修正した。営業利益と経常利益の予想は据え置いた。上期は海外住設事業で米州とアジアが好調に推移。半導体市況の回復に伴って、新領域事業での静電チャックの販売増も寄与した。通期の業績に関しては、中国大陸事業の市況低迷による影響などを予想に反映して見直した。

■マクニカHD <3132>  1,777.5円  -186 円 (-9.5%)  本日終値  東証プライム 下落率2位
 マクニカホールディングス<3132>は反落。28日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を1兆1000億円から1兆400億円(前期比1.1%増)へ、営業利益を640億円から445億円(同30.2%減)へ下方修正すると発表。これを嫌気した売りが出ている。主力の集積回路や電子デバイスなどの販売が、中国市場の長引く停滞や在庫調整によって回復が遅れる見通しのため。あわせて取得上限200万株(自己株式を除く発行済み株数の1.11%)、または30億円とする自社株買いの実施を発表した。期間は10月29日から12月23日まで。

■LITALICO <7366>  1,095円  -102 円 (-8.5%)  本日終値  東証プライム 下落率3位
 LITALICO<7366>は大幅反落。28日取引終了後に25年3月期連結業績予想の修正を発表。売上高を350億円から355億円(前期比19.2%増)へ上方修正した一方、営業利益を45億円から33億円(同11.2%減)へ下方修正した。強度行動障害者向けサービスを提供する米国企業を子会社化した好影響があるものの、既存事業での利益減少要因が響く見通し。これが売り材料視された。

■コクヨ <7984>  2,513円  -137.5 円 (-5.2%)  本日終値  東証プライム 下落率4位
 コクヨ<7984>が大幅反落。28日の取引終了後、24年12月期の連結業績予想について、売上高を3550億円から3380億円(前期比2.8%増)へ、営業利益を245億円から215億円(同9.8%減)へ下方修正したことが嫌気された。中国の市況悪化に伴い、オフィス家具などファニチャー事業で案件の減少や縮小、後ろ倒しなどが発生したほか、ステーショナリー事業で付加価値消費財に対する需要減退の影響を受けたことが響くという。なお、純利益214億円(前期比12.2%増)は、政策保有株式の売却などで従来見通しを据え置いている。同時に発表した第3四半期累計(1~9月)決算は、売上高2515億4900万円(前年同期比1.1%増)、営業利益175億1000万円(同11.0%減)、純利益163億7400万円(同10.1%増)だった。ファニチャー事業でオフィス移転案件やリニューアル案件の獲得が進捗し増収となったが、事業領域拡大のための積極的な戦略経費支出などを行ったことで販管費が膨らんだ。

■エキサイト <5571>  956円  +150 円 (+18.6%) ストップ高   本日終値
 エキサイトホールディングス<5571>がストップ高。28日の取引終了後、オンライン診療支援事業を手掛けるONE MEDICAL(東京都港区)の株式を取得し子会社化すると発表しており、これを評価した買いが集まったようだ。11月1日に全株式を取得する予定。取得価額は概算で38億7900万円。株式取得を目的にみずほ銀行から借入を実施する。エキサイトは2021年にマウスピース歯科矯正サービスを開始し、オンライン診療支援事業に参入した。ONE MEDICALの買収により診療領域を拡大するとともに、エキサイトの事業資産を活用し、ONE MEDICALへの送客拡大も目指す。

■助川電気工業 <7711>  2,930円  +380 円 (+14.9%) 一時ストップ高   本日終値
 助川電気工業<7711>の上値追い鮮烈。前日に大陽線で340円高の2550円に買われたが、きょうは貸株市場を通じた空売りの買い戻しで一段と上げ足に弾みがつきマドを開けて急騰した。一時370円高の2920円まで駆け上がり大幅に年初来高値を更新している。熱制御技術に強い研究開発型メーカーで、原子力関連機器で高い商品競争力を有し、次世代原子炉の研究で使われる核融合関連製品でも高実績を誇る。核融合は“高市トレード”の有力テーマとなっており、同社株がその関連最右翼に位置付けられている。衆院総選挙での自民党大敗を受け、早くも“ポスト石破”を巡る思惑が取り沙汰されており、アベノミクス後継者と目される高市早苗氏は総裁選では決選投票で敗れたものの、次期総理就任の可能性を意識した動きが同社株の物色人気に投影されている。

■東邦化学工業 <4409>  642円  +65 円 (+11.3%) 一時ストップ高   本日終値
 東邦化学工業<4409>が後場急伸。午後2時ごろ、集計中の第2四半期累計(4~9月)連結業績について、売上高が257億円から266億4000万円(前年同期比6.8%増)へ、営業利益が6億2000万円から8億9200万円(同3.5倍)へ、純利益が5億3000万円から8億5700万円(同6.5倍)へ上振れて着地したようだと発表しており、好材料視された。電子情報産業用の微細加工用樹脂の販売が予想を上回るペースで回復したことに加えて、中国連結子会社の売上高が、為替影響を含め上振れしたことが売上高・利益を押し上げた。また、為替差益の発生も寄与した。

■フルッタフルッタ <2586>  174円  +17 円 (+10.8%)  本日終値
 フルッタフルッタ<2586>が急伸。同社株は8月中旬に24年4~6月期決算発表を受けて急速人気化し、その後も波状的な投資資金の流入が続き株価の居どころを大きく変えている。今月下旬から再び物色人気化しており、マーケットの視線を集めている。そうしたなか、前日取引終了後に同社のロングセラー商品の一つである「お家でアサイーボウル」の9月出荷量が前年同月比で13.2倍となったことを発表、短期マネーが改めて食指を動かす材料となった。外資系証券経由の貸株市場を通じた空売りが目立っていたが、直近はその買い戻しによって株価に浮揚力が働いている。

●ストップ高銘柄
 モダリス <4883>  161円  +50 円 (+45.1%) ストップ高   本日終値
 No.1 <3562>  1,315円  +300 円 (+29.6%) ストップ高   本日終値
 ビューテHD <3041>  422円  +80 円 (+23.4%) ストップ高   本日終値
 アール・エス・シー <4664>  950円  +150 円 (+18.8%) ストップ高   本日終値
 など、8銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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