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29日の株式相場見通し=強弱観対立、米株高も上値重い展開に

 29日の東京株式市場は強弱観対立のなか前日終値近辺の狭いゾーンでもみ合う展開が想定される。前日の欧州株市場は高安まちまちだったもののドイツやフランス、英国などの主要国の株価は堅調だった。独DAXは10月下旬に入って調整色をみせていたが、この日は上げ幅こそ限定的ながら3日続伸と戻り足を強めている。米国株市場でも直近までNYダウが5日続落し、この間に1000ドル以上も水準を切り下げるなど変調だったが、前日は終始堅調で目先下げ止まる展開となった。また、ダウと入れ替わって好調な値動きを続けているナスダック総合株価指数は3日続伸と上昇基調を堅持、サイコロジカルラインは10勝2敗とハイテク株への物色意欲の強さを反映している。中東での地政学リスクは引き続き警戒されるものの、イスラエルのイランに対する報復攻撃が石油施設などを標的としなかったことで、原油価格が急落しており、これがリスク選好の地合いを後押ししている。ただ、今週は9月のPCEデフレーターや10月の米雇用統計発表も控えており、この内容を確認したいとの思惑がダウやナスダック指数の上値を重くした。米長期金利は一時4.3%近辺まで上昇しており、これも積極的な買いを手控えさせる背景となっている。東京市場では米株高が追い風となるほか、外国為替市場で1ドル=153円台前半の円安水準でもみ合っていることがポジティブ材料として相場の下支え要因となりやすい。一方、衆院総選挙後の政局不安は足かせとなっている。前日に日経平均が先物主導で買い戻され700円近い上昇をみせたが、きょうはその反動もあり、利食い急ぎの動きが出れば下値を探る地合いとなることも予想される。

 28日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比273ドル17セント高の4万2387ドル57セントと6日ぶり反発。ナスダック総合株価指数は同48.583ポイント高の1万8567.189だった。

 日程面では、きょうは9月の有効求人倍率、9月の失業率、2年物国債の入札など。海外では8月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数、9月の米雇用動態調査、10月の米消費者信頼感指数など。

出所:MINKABU PRESS

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