欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、日本の円安牽制でドルに利益確定売り
24日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。米大幅利下げ観測の後退と「トランプ相場」で、金利高・ドル高は継続の見通し。ただ、ドルは今週の大幅高で過熱感が強まり、日本の円安牽制をきっかけに利益確定売りが想定される。
来月5日の米大統領選に向けた直近の情勢調査でトランプ前大統領再登板の観測が高まり、インフレ高進を警戒した金利高・ドル高が鮮明だ。米連邦準備制度理事会(FRB)の段階的な緩和方針への思惑もドル買いを後押し。前日は米国経済の軟着陸期待のドル買いも入りユーロ・ドルは1.0760ドル台に軟化、ドル・円は153円台に浮上した。ただ、本日アジア市場は日本の円安牽制で円買いに振れ、ドルを下押しした。
この後の海外市場は「トランプ相場」と緩和的な金融政策見通しの後退を背景に、ドル買いが続くか注目される。今晩発表のPMIは製造業のPMIは製造業の改善が予想され、ソフトランディング期待が高まればドルの押し上げ要因となる。半面、日本の総選挙で与党の過半数割れが警戒され、リスク回避の円買いがドルの重石に。また、ドル・円は7月以来の高値圏に浮上しており、日本の円安牽制がドルの調整売りを招くだろう。
【今日の欧米市場の予定】
・17:00 ユーロ圏・10月製造業PMI速報値(予想:45.1、9月:45.0)
・17:00 ユーロ圏・10月サービス業PMI速報値(予想:51.5、9月:51.4)
・17:30 英・10月製造業PMI速報値(予想:51.5、9月:51.5)
・17:30 英・10月サービス業PMI速報値(予想:52.4、9月:52.4)
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:24.2万件、前回:24.1万件)
・21:30 米・9月シカゴ連銀全米活動指数(予想:0.50、8月:0.12)
・21:45 ハマック米クリーブランド連銀総裁あいさつ(インフレ関連会合)
・22:45 米・10月製造業PMI速報値(予想:47.5、9月:47.3)
・22:45 米・10月サービス業PMI速報値(予想:55.0、9月:55.2)
・23:00 米・9月新築住宅販売件数(予想:72.0万戸、8月:71.6万戸)
《CS》
提供:フィスコ