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目指せFIRE、「4%ルール達成」目指して優待と不動産関連に挑戦
目指せ億トレ、頑張り投資家さんの稼ぎ技 たかねこさんの場合-最終回
イラスト:福島由恵■たかねこさん(ハンドルネーム・30代・男性)のプロフィール :
活況な日経平均株価などにグロース市場が大きく劣後していた「グロース冬の時代」に、グロース株直球勝負で資産を大きく拡大させた自称「最弱投資家」だ。
本業はメーカーのマーケティング担当者。その経験を生かした目利きによって数々の成長株を獲得する。2015年ごろから株式投資を始め、約10年で累積投資元本2000万円を8000万円にまで拡大させてきた。
「株探-個人投資家大調査-2024」の回答者で、投資スタイルは「グロース投資」、日本株投資の腕前は「上級者」となる。
「本コラム」の記事一覧を見る
第1回「『グロース冬の時代』に7倍株ゲット、武器は『最弱投資家こその強み』」を読む
第2回「上場ゴールのgumiにどハマり、『自分中心』を卒業して掴んだ2つの大化け株」を読む
「もうすぐ億り人」のたかねこさん(ハンドルネーム)の得意技は、普段の暮らしの中で「いいな」と思った商品・サービスを発見し、そこから業界や企業分析を進めて成長株を見つけていくやり方だ。
それをベースにしながらも、最近は自身のステップアップの一環で、これまでとはやや毛色が違う、「挑戦銘柄」もポートフォリオに組み入れ、期待をかけている。
その代表格に、企業の株主優待導入を手助けする「プレミアム優待倶楽部」を運営するウィルズ<4482>と、投資用マンションを手掛けるタスキホールディングス<166A>がある。
第2回の記事で触れたように、たかねこさんがゲーム関連のgumi<3903>で失敗を食らったのは、銘柄選びの際の視野が狭かったからだ。
この落とし穴にはまらぬよう、あえて「挑戦銘柄」というカテゴリーを設け、新分野に乗り出すべく取り組む。この試みは、自らの成長を促すものだと位置付ける。
知らない世界に足を踏み入れるには、それなりの準備が必要となる。その分、独りよがりにならず、さまざまな観点からきめ細かな調査や分析が欠かせなくなる。その習慣が、しっかり身に着くように挑んでいる。
では、挑戦銘柄の2社のどこが、「イケる!」と思ったのか。
挑戦銘柄で視野を広げる
ウィルズ<4482>に買い出動したのは、22年11月ごろだ。本人が銘柄選びで重視する、
外部要因
利用者
企業
――の「三方よし」にこだわり銘柄探しをする中で、とりわけ、外部要因の部分で追い風が吹くと考えたのが強い買い材料となった。
■ウィルズの週足チャート(21年6月18日~)
PBR1倍割れ是正が追い風に
その外部要因とは、東京証券取引所が「PBR1倍割れ」の是正に本腰を入れ始めたことだ。その流れの中で、たかねこさんがウィルズに注目した理由は主に2つある。
1つは、株主還元の強化を意識する一環で、株主優待を強化する動きが強まると考えたこと。もう1つは、同社が展開する「プレミアム優待倶楽部」が、さまざまな業態の上場企業にとって魅力的に映ると考えたことだ。
ポイント交換の仕組みで、株主優待導入の障壁が低くなる
同倶楽部の特徴が、「ポイント交換」だ。株主優待としてポイントを提供、それを一定数集めると、食品や日用品、ホテル宿泊など様々な商品と交換できる。
「この仕組みは、大きな強みになる」というのが、たかねこさんの評価。ポイントにすることで、「さまざまな業態の企業が優待を導入する障壁が低くなる」と見たからだ。
外食や小売などが自社の食事券や商品を優待品にするのと比べて、コンサルティングや不動産、そしてB to B(法人向け)企業などの場合、自社の商品を優待品にしづらい面がある。
だが、他のサービスに交換できるポイントを優待にすれば、個人投資家に訴求しやすくなる。その結果、株価が上昇すればPBRの向上にもつながる。
企業も利用者もメリットあり
一方、株主にとっても、ポイント優待ならば、好きな商品と交換できる楽しみも広がり、他社でもらったポイントと合算利用もできて利便性が高まる点にも注目する。
「優待倶楽部」の導入企業を見ると、100社以上にわたり、その業種も幅広い。また交換可能な商品・サービスは、これまでたかねこさんがもらったカタログギフトの類のラインナップと比べてみても、かなり惹きつけられる内容だ。
ポイント好き&コレクター志向の高い日本人には、ウケが良いサービスである点も材料視した。
■ウィルズの優待倶楽部のポイント交換先の例
ウィルズは19年末に上場して以降、株価はいったん上昇に向かったものの、下落に転じ、現在は安値圏で低迷している。
だが、企業価値向上の取り組みの裾野が拡大し、深化していけば、業績が向上し、株価も反発を強めていくと、本人は期待している。
■ウィルズの銘柄選択の主な着眼点
利上げで敬遠されがちな不動産に着目
賃貸不動産を扱うタスキホールディングス<166A>も、投資の幅を広げる目的で挑戦銘柄に加えた。
24年4月にIPO(新規株式公開)したばかりの同社にたかねこさんが買いを入れたのは、翌5月ごろだ。株価は軟調だったが、本人は「ここは買い場だ」と判断した。それは、なぜなのか。
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。
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編集・構成/真弓重孝(株探編集部)、文・イラスト/福島由恵(ライター)
イラスト:福島由恵
活況な日経平均株価などにグロース市場が大きく劣後していた「グロース冬の時代」に、グロース株直球勝負で資産を大きく拡大させた自称「最弱投資家」だ。
本業はメーカーのマーケティング担当者。その経験を生かした目利きによって数々の成長株を獲得する。2015年ごろから株式投資を始め、約10年で累積投資元本2000万円を8000万円にまで拡大させてきた。
「株探-個人投資家大調査-2024」の回答者で、投資スタイルは「グロース投資」、日本株投資の腕前は「上級者」となる。
「本コラム」の記事一覧を見る
第1回「『グロース冬の時代』に7倍株ゲット、武器は『最弱投資家こその強み』」を読む
第2回「上場ゴールのgumiにどハマり、『自分中心』を卒業して掴んだ2つの大化け株」を読む
「もうすぐ億り人」のたかねこさん(ハンドルネーム)の得意技は、普段の暮らしの中で「いいな」と思った商品・サービスを発見し、そこから業界や企業分析を進めて成長株を見つけていくやり方だ。
それをベースにしながらも、最近は自身のステップアップの一環で、これまでとはやや毛色が違う、「挑戦銘柄」もポートフォリオに組み入れ、期待をかけている。
その代表格に、企業の株主優待導入を手助けする「プレミアム優待倶楽部」を運営するウィルズ<4482>と、投資用マンションを手掛けるタスキホールディングス<166A>がある。
第2回の記事で触れたように、たかねこさんがゲーム関連のgumi<3903>で失敗を食らったのは、銘柄選びの際の視野が狭かったからだ。
この落とし穴にはまらぬよう、あえて「挑戦銘柄」というカテゴリーを設け、新分野に乗り出すべく取り組む。この試みは、自らの成長を促すものだと位置付ける。
知らない世界に足を踏み入れるには、それなりの準備が必要となる。その分、独りよがりにならず、さまざまな観点からきめ細かな調査や分析が欠かせなくなる。その習慣が、しっかり身に着くように挑んでいる。
では、挑戦銘柄の2社のどこが、「イケる!」と思ったのか。
挑戦銘柄で視野を広げる
ウィルズ<4482>に買い出動したのは、22年11月ごろだ。本人が銘柄選びで重視する、
外部要因
利用者
企業
――の「三方よし」にこだわり銘柄探しをする中で、とりわけ、外部要因の部分で追い風が吹くと考えたのが強い買い材料となった。
■ウィルズの週足チャート(21年6月18日~)
注:出来高・売買代金の棒グラフの色は当該株価が前期間の株価に比べプラスの時は「赤」、マイナスは「青」、同値は「グレー」。以下同
PBR1倍割れ是正が追い風に
その外部要因とは、東京証券取引所が「PBR1倍割れ」の是正に本腰を入れ始めたことだ。その流れの中で、たかねこさんがウィルズに注目した理由は主に2つある。
1つは、株主還元の強化を意識する一環で、株主優待を強化する動きが強まると考えたこと。もう1つは、同社が展開する「プレミアム優待倶楽部」が、さまざまな業態の上場企業にとって魅力的に映ると考えたことだ。
ポイント交換の仕組みで、株主優待導入の障壁が低くなる
同倶楽部の特徴が、「ポイント交換」だ。株主優待としてポイントを提供、それを一定数集めると、食品や日用品、ホテル宿泊など様々な商品と交換できる。
「この仕組みは、大きな強みになる」というのが、たかねこさんの評価。ポイントにすることで、「さまざまな業態の企業が優待を導入する障壁が低くなる」と見たからだ。
外食や小売などが自社の食事券や商品を優待品にするのと比べて、コンサルティングや不動産、そしてB to B(法人向け)企業などの場合、自社の商品を優待品にしづらい面がある。
だが、他のサービスに交換できるポイントを優待にすれば、個人投資家に訴求しやすくなる。その結果、株価が上昇すればPBRの向上にもつながる。
企業も利用者もメリットあり
一方、株主にとっても、ポイント優待ならば、好きな商品と交換できる楽しみも広がり、他社でもらったポイントと合算利用もできて利便性が高まる点にも注目する。
「優待倶楽部」の導入企業を見ると、100社以上にわたり、その業種も幅広い。また交換可能な商品・サービスは、これまでたかねこさんがもらったカタログギフトの類のラインナップと比べてみても、かなり惹きつけられる内容だ。
ポイント好き&コレクター志向の高い日本人には、ウケが良いサービスである点も材料視した。
■ウィルズの優待倶楽部のポイント交換先の例
項目 | 内容 |
旅行 | JALマイル、湯本富士屋ホテル日帰り温泉食事つき |
グルメ | 銀座千疋屋フィナンシェ、なだ万カステラセット |
飲料 | サッポロクラッシック(生ビール)、ウェッジウッドティーパック |
植物 | 日比谷花壇プリザーブドフラワー |
生活品 | オムロン電動歯ブラシ、ケルヒャーウォーターバキューム |
ウィルズは19年末に上場して以降、株価はいったん上昇に向かったものの、下落に転じ、現在は安値圏で低迷している。
だが、企業価値向上の取り組みの裾野が拡大し、深化していけば、業績が向上し、株価も反発を強めていくと、本人は期待している。
■ウィルズの銘柄選択の主な着眼点
項目 | 内容 |
着目 | 「PBR1倍割れ是正」の動きが広がる |
仮説 | 息の長い動きになる |
株主優待の新設が強まる | |
「株主倶楽部」のポイントは強み |
利上げで敬遠されがちな不動産に着目
賃貸不動産を扱うタスキホールディングス<166A>も、投資の幅を広げる目的で挑戦銘柄に加えた。
24年4月にIPO(新規株式公開)したばかりの同社にたかねこさんが買いを入れたのは、翌5月ごろだ。株価は軟調だったが、本人は「ここは買い場だ」と判断した。それは、なぜなのか。
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。
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