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話題株ピックアップ【夕刊】(1):TOWA、日本オラクル、三和HD

■TOWA <6315>  6,700円  +740 円 (+12.4%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 TOWA<6315>が急動意。株価は大底圏に位置していたが、半導体関連株見直しの流れに乗って急速に買い戻された。他社とは一線を画す超精密金型を中核技術に後工程の半導体製造装置大手として樹脂封止装置や切断加工装置を手掛ける。アジア地域を中心に海外売上高比率が9割近くを占めるグローバル企業で足もとの円安も追い風材料として意識されている。25年3月期は営業46%増益の126億円予想と大幅な伸びで22年3月期以来3期ぶりの過去最高利益を更新する見通しで、足もとの株価は出遅れ感が際立っている。今月中旬にはJPモルガン証券が共同保有の形で5%超の大株主に浮上するなど、株式需給面でも思惑がある。

■日本オラクル <4716>  15,190円  +1,495 円 (+10.9%)  本日終値
 日本オラクル<4716>が大幅高で年初来高値更新。25日取引終了後に6~8月期単独決算を発表し、売上高が前年同期比11.4%増の639億1500万円、営業利益が同20.2%増の221億9400万円だった。企業の底堅いIT投資が引き続き追い風となった。これを好感した買いが入った。

■三和ホールディングス <5929>  3,815円  +349 円 (+10.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位
 三和ホールディングス<5929>が急伸し、上場来高値を更新した。米投資ファンドのバリューアクト・キャピタルが三和HDの株式について、共同保有者分を含めて新たに5%を超えて保有していることが25日の取引終了後に判明。これを思惑視した買いが集まったようだ。同日、関東財務局に提出された大量保有報告書によると、バリューアクトの保有割合は5.94%となった。保有目的は「純投資及び経営陣への助言又は状況に応じて重要提案行為等を行うこと」としている。報告義務発生日は23日。

■日本電子材料 <6855>  2,684円  +238 円 (+9.7%)  本日終値
 日本電子材料<6855>が急反発。25日の取引終了後、第1四半期決算公表時に取り下げた25年3月期通期の業績予想を発表。通期の連結売上高は前期比18.0%増の206億円、経常利益は同3.4倍の34億円に拡大する見通しとなり、これを好感する買いが入った。第3四半期以降はメモリー向けプローブカードで主要顧客の需要回復が遅れる一方、非メモリー向けは堅調な需要が継続し、2ケタ増収を見込む。また、年間を通じたメモリー向けプローブカードを中心とした高付加価値製品の拡販なども利益を押し上げる。業績好調に伴い、未定としていた年間配当は前期比15円増の55円を実施する方針を示したことも評価材料となっている。

■東京エレクトロン <8035>  25,760円  +1,910 円 (+8.0%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>がカイ気配スタートで急反発、2万4000円近辺の売り物をこなし底値離脱の動きを示している。テクニカル的にも5日・25日移動平均線のゴールデンクロス接近で買い場を示唆している。足もと外国為替市場で円安が進んでいることで、海外売上高比率が約9割に達する同社に追い風となっている。また、前日の米国株市場では景気敏感株を中心とした利益確定売りでNYダウは下落したものの、エヌビディア<NVDA>など半導体関連は堅調でフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は3日続伸と上値指向を強めた。これを受けて東京市場でも同社株をはじめ相対的に出遅れる半導体に買いを誘導している。生成AI市場の拡大でAI用半導体などの需要が急増するなか、同社もAI向けをターゲットとした需要獲得に舵を切っている。25年3月期は売上高・利益ともに急回復を見込んでおり、営業利益は前期比37%増の6270億円と過去最高利益を更新する見通しにある。

■トリケミカル研究所 <4369>  3,625円  +260 円 (+7.7%)  本日終値
 トリケミカル研究所<4369>が3日ぶり急反騰。半導体材料を手掛ける化学メーカーで多品種少量生産を強みとし、特に絶縁膜材料では世界首位級の高い技術力を有する。そのなか、最先端半導体分野では同社が製造するHigh―K(高誘電率ゲート絶縁膜)への評価が高い。これはシリコン酸化物よりも高い誘電率を有し、半導体の微細化プロセスで起こり得る回路のショートを防ぐことが可能。最先端半導体の量産では必須とされる製品で、同社のニッチトップの実力が注目されている。ここAI用半導体需要の減速懸念で株価は調整を強いられていたが、直近は米半導体大手企業の好決算で見直しムードが台頭。貸株市場を経由した空売りの買い戻しも加わり、戻り足に拍車がかかっている。

■J-オイルミルズ <2613>  2,115円  +127 円 (+6.4%)  本日終値
 J-オイルミルズ<2613>は高い。25日取引終了後、25年3月期連結業績予想について営業利益を70億円から85億円(前期比17.4%増)へ上方修正すると発表した。あわせて配当予想も60円から70円(前期60円)に増額しており、これらが好感され買われた。上期にミールバリューの改善で油脂コストが想定より軟調に推移したほか、適正な販売価格実現への継続的な取り組みが奏功したため。通期の売上高予想は2450億円から2300億円(同5.9%減)へ下方修正した。

■コメ兵ホールディングス <2780>  4,390円  +260 円 (+6.3%)  本日終値
 コメ兵ホールディングス<2780>が続伸。25日の取引終了後、神奈川県を中心にブランド品買取・販売の「ロデオドライブ」を展開するアールケイエンタープライズ(横浜市中区)の発行済み株式100%を取得し、子会社化すると発表した。業績へのポジティブな影響を期待した買いが入ったようだ。株式取得により、アールケイエンタープライズの子会社で、香港でブランド品の卸売・小売事業を展開する現地法人も傘下に収める。株式の取得価額は42億円。アールケイエンタープライズは国内有数の法人向けオークション「RKオークション」も運営。更に、時計商材で強みを持つという。コメ兵HDは神奈川での買取・小売の強化やオークション事業の拡大などを図る。

■ピーエス <1871>  1,084円  +63 円 (+6.2%)  本日終値
 ピーエス・コンストラクション<1871>は大幅反発。25日取引終了後、25年3月期上期(4~9月)連結業績予想について、営業利益を35億6000万円から46億円(前年同期比39.0%増)へ、純利益を23億円から31億円(同44.1%増)へ上方修正したことが好感された。売上高については630億円(同9.2%増)で据え置いたものの、土木事業における設計変更契約の獲得や、建築事業における原価改善が寄与する。

■山一電機 <6941>  2,648円  +147 円 (+5.9%)  本日終値
 山一電機<6941>が6連騰で上げ足加速、2600円台を一気に回復した。同社は検査用やコネクター・実装用として使うICソケットを手掛ける。海外売上比率が売り上げの9割近くを占めており、群を抜く「超微細加工技術」で世界シェア4割前後のトップメーカーとして海外投資家からも注目度が高い。半導体セクターへの投資資金還流が顕著となるなか、株価の出遅れ感が強い同社株に物色の矛先が向いている。業績も25年3月期は営業利益段階で前期比3倍の88億円を見込んでいる。きょうはマドを開けて買われているが、テクニカル的にも5日・25日移動平均線のゴールデンクロスが目前で底入れ本番の様相をみせている。

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