利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第1弾 31社選出 <成長株特集>
本特集では、7月下旬から8月中旬までの決算発表集中期間に配信した「利益成長“青天井"銘柄リスト」を、“全期間”を対象に再構成した総集編をお届けします。今回は総集編 第1弾として、時価総額2500億円以上の銘柄を対象に、24年4-6月期に四半期ベースの過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益が“青天井”状況になっている銘柄をリストアップした。
下表では、本決算月にかかわらず、24年4-6月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している31社を選び出し、4-6月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、創薬ベンチャーのペプチドリーム <4587> [東証P]。24年4-6月期(第2四半期)の税引き前利益は258億円と過去最高益を3.7倍も上回って着地。スイス・ノバルティス<NVS>との間でペプチド-放射性核種複合体(RI-PDC)を含む複数のPDCプログラムなどに関する提携拡大契約を締結したことに伴い、契約一時金約282億円が発生したことなどが収益を押し上げた。上期(1-6月)の経常利益は247億円とすでに通期計画(199億円)を大きく上回っており、業績上振れが期待される。
2位に入ったリログループ <8876> [東証P]の4-6月期(第1四半期)税引き前利益は262億円と前年同期比4.4倍に急拡大し、9四半期ぶりに過去最高益を更新した。借上社宅管理事業の管理戸数や福利厚生事業の会員数といったストック基盤が堅調に積み上がったことに加え、日本ハウズイングのMBO(経営陣が参画する買収)に応募し、持ち分法による投資の売却益187億円を計上したことも利益を大きく押し上げた。併せて、発行済み株式数2.62%にあたる400万株または55億円を上限に自社株買いを実施すると発表。これを受けて、株価は2日に年初来高値1932円をつけている。
9位にリスト入りしたラクス <3923> [東証P]の4-6月期(第1四半期)はインボイス制度や電子帳簿保存法を追い風に、クラウド事業で主力サービスの経費精算システム「楽楽精算」や電子請求書発行システム「楽楽明細」の顧客数が大きく増加し、経常利益は前年同期比2.2倍の23.3億円と3四半期連続で過去最高益を更新した。
13位のニチアス <5393> [東証P]は原子力関連の工事や石油精製・石油化学プラント向けメンテナンスを中心に好調だったほか、半導体製造装置向け高機能製品の需要が回復し、4-6月期(第1四半期)は実に5四半期連続となる最高益更新を果たした。業績好調に伴い、減益予想だった25年3月期通期の経常利益を一転して4期連続の最高益見通しに上方修正したことが好感され、株価は2日に上場来高値5730円まで上値を伸ばしている。
選出リストには、デジタルトランスフォーメーション(DX)を中心とする企業の底堅いIT投資を追い風に業績を伸ばす情報・通信業が目立つ。大塚商会 <4768> [東証P]が15位、オービック <4684> [東証P]が16位、野村総合研究所 <4307> [東証P]が30位にリストアップされた。3社はいずれも決算発表後に上場来高値を更新している。
このほか、17位のコナミグループ <9766> [東証P]、29位の日本酸素ホールディングス <4091> [東証P]、31位のフジクラ <5803> [東証P]も9月に上場来高値を塗り替えており、過去の売買による抵抗帯がない“株価青天井”銘柄としても注目される。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 4-6月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<4587> ペプドリ 268 25846 7021 199 19900 6653 22.4 *
<8876> リログループ 251 26205 7465 85.6 48000 25869 8.4 *
<4540> ツムラ 45.2 14118 9725 52.5 39500 25904 10.5
<8830> 住友不 22.6 103032 84057 4.7 265000 253111 11.8
<8439> 東京センチュ 19.4 38189 31986 6.6 125000 117303 10.2
<4613> 関西ペ 17.4 19924 16965 4.0 60000 57685 12.1
<5334> 特殊陶 17.4 42415 36127 0.3 117500 117184 9.6 *
<8725> MS&AD 17.0 298624 255166 109 871000 416440 8.3
<3923> ラクス 16.9 2338 2000 60.4 9001 5610 59.7
<9706> 日本空港ビル 15.8 10712 9253 13.9 31000 27225 24.2
<8354> ふくおかFG 15.7 30674 26506 30.8 99500 76086 10.2
<6201> 豊田織 14.9 139888 121727 14.8 355000 309190 13.0 *
<5393> ニチアス 12.0 12060 10765 9.0 42500 38974 11.9
<7186> コンコルディ 11.5 32676 29306 11.2 109000 98022 12.5
<4768> 大塚商会 10.0 22211 20192 9.3 70500 64517 27.2
<4684> オービック 9.0 23075 21169 8.4 88000 81151 35.3
<9766> コナミG 8.4 26546 24493 2.2 84500 82685 32.4 *
<2801> キッコマン 8.2 24675 22800 3.3 78100 75605 27.0 *
<2875> 東洋水 7.8 22917 21268 4.2 78000 74889 15.8
<9008> 京王 7.6 17025 15828 1.9 44300 43485 12.4
<8331> 千葉銀 6.8 28729 26888 8.5 97900 90262 12.1
<9045> 京阪HD 5.1 12822 12204 2.7 34000 33111 12.6
<8804> 東建物 4.5 28714 27472 0.0 69500 69471 9.9
<4612> 日本ペHD 4.3 50578 48513 7.7 174000 161500 16.4 *
<8341> 七十七 4.2 16522 15850 9.6 48500 44241 8.7
<6326> クボタ 4.2 110608 106119 1.7 348000 342289 9.9 *
<7550> ゼンショHD 2.4 17023 16618 20.8 61500 50913 33.4
<4732> USS 1.9 13620 13366 7.1 53200 49654 18.0
<4091> 日本酸素HD 1.0 42903 42475 2.2 154000 150720 22.1 *
<4307> 野村総研 1.0 32050 31735 10.0 129000 117224 33.8 *
<5803> フジクラ 0.1 26090 26053 24.8 87000 69733 20.3
※2023年4月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した03年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
株探ニュース
下表では、本決算月にかかわらず、24年4-6月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している31社を選び出し、4-6月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、創薬ベンチャーのペプチドリーム <4587> [東証P]。24年4-6月期(第2四半期)の税引き前利益は258億円と過去最高益を3.7倍も上回って着地。スイス・ノバルティス<NVS>との間でペプチド-放射性核種複合体(RI-PDC)を含む複数のPDCプログラムなどに関する提携拡大契約を締結したことに伴い、契約一時金約282億円が発生したことなどが収益を押し上げた。上期(1-6月)の経常利益は247億円とすでに通期計画(199億円)を大きく上回っており、業績上振れが期待される。
2位に入ったリログループ <8876> [東証P]の4-6月期(第1四半期)税引き前利益は262億円と前年同期比4.4倍に急拡大し、9四半期ぶりに過去最高益を更新した。借上社宅管理事業の管理戸数や福利厚生事業の会員数といったストック基盤が堅調に積み上がったことに加え、日本ハウズイングのMBO(経営陣が参画する買収)に応募し、持ち分法による投資の売却益187億円を計上したことも利益を大きく押し上げた。併せて、発行済み株式数2.62%にあたる400万株または55億円を上限に自社株買いを実施すると発表。これを受けて、株価は2日に年初来高値1932円をつけている。
9位にリスト入りしたラクス <3923> [東証P]の4-6月期(第1四半期)はインボイス制度や電子帳簿保存法を追い風に、クラウド事業で主力サービスの経費精算システム「楽楽精算」や電子請求書発行システム「楽楽明細」の顧客数が大きく増加し、経常利益は前年同期比2.2倍の23.3億円と3四半期連続で過去最高益を更新した。
13位のニチアス <5393> [東証P]は原子力関連の工事や石油精製・石油化学プラント向けメンテナンスを中心に好調だったほか、半導体製造装置向け高機能製品の需要が回復し、4-6月期(第1四半期)は実に5四半期連続となる最高益更新を果たした。業績好調に伴い、減益予想だった25年3月期通期の経常利益を一転して4期連続の最高益見通しに上方修正したことが好感され、株価は2日に上場来高値5730円まで上値を伸ばしている。
選出リストには、デジタルトランスフォーメーション(DX)を中心とする企業の底堅いIT投資を追い風に業績を伸ばす情報・通信業が目立つ。大塚商会 <4768> [東証P]が15位、オービック <4684> [東証P]が16位、野村総合研究所 <4307> [東証P]が30位にリストアップされた。3社はいずれも決算発表後に上場来高値を更新している。
このほか、17位のコナミグループ <9766> [東証P]、29位の日本酸素ホールディングス <4091> [東証P]、31位のフジクラ <5803> [東証P]も9月に上場来高値を塗り替えており、過去の売買による抵抗帯がない“株価青天井”銘柄としても注目される。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 4-6月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<4587> ペプドリ 268 25846 7021 199 19900 6653 22.4 *
<8876> リログループ 251 26205 7465 85.6 48000 25869 8.4 *
<4540> ツムラ 45.2 14118 9725 52.5 39500 25904 10.5
<8830> 住友不 22.6 103032 84057 4.7 265000 253111 11.8
<8439> 東京センチュ 19.4 38189 31986 6.6 125000 117303 10.2
<4613> 関西ペ 17.4 19924 16965 4.0 60000 57685 12.1
<5334> 特殊陶 17.4 42415 36127 0.3 117500 117184 9.6 *
<8725> MS&AD 17.0 298624 255166 109 871000 416440 8.3
<3923> ラクス 16.9 2338 2000 60.4 9001 5610 59.7
<9706> 日本空港ビル 15.8 10712 9253 13.9 31000 27225 24.2
<8354> ふくおかFG 15.7 30674 26506 30.8 99500 76086 10.2
<6201> 豊田織 14.9 139888 121727 14.8 355000 309190 13.0 *
<5393> ニチアス 12.0 12060 10765 9.0 42500 38974 11.9
<7186> コンコルディ 11.5 32676 29306 11.2 109000 98022 12.5
<4768> 大塚商会 10.0 22211 20192 9.3 70500 64517 27.2
<4684> オービック 9.0 23075 21169 8.4 88000 81151 35.3
<9766> コナミG 8.4 26546 24493 2.2 84500 82685 32.4 *
<2801> キッコマン 8.2 24675 22800 3.3 78100 75605 27.0 *
<2875> 東洋水 7.8 22917 21268 4.2 78000 74889 15.8
<9008> 京王 7.6 17025 15828 1.9 44300 43485 12.4
<8331> 千葉銀 6.8 28729 26888 8.5 97900 90262 12.1
<9045> 京阪HD 5.1 12822 12204 2.7 34000 33111 12.6
<8804> 東建物 4.5 28714 27472 0.0 69500 69471 9.9
<4612> 日本ペHD 4.3 50578 48513 7.7 174000 161500 16.4 *
<8341> 七十七 4.2 16522 15850 9.6 48500 44241 8.7
<6326> クボタ 4.2 110608 106119 1.7 348000 342289 9.9 *
<7550> ゼンショHD 2.4 17023 16618 20.8 61500 50913 33.4
<4732> USS 1.9 13620 13366 7.1 53200 49654 18.0
<4091> 日本酸素HD 1.0 42903 42475 2.2 154000 150720 22.1 *
<4307> 野村総研 1.0 32050 31735 10.0 129000 117224 33.8 *
<5803> フジクラ 0.1 26090 26053 24.8 87000 69733 20.3
※2023年4月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した03年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
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