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8940 インテリックス

東証S
689円
前日比
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PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
6.2 0.47 4.93 85.56
時価総額 61.5億円
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決算発表予定日

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インテリックス Research Memo(2):リノベーション事業を主軸に、ソリューション事業へと展開(1)


■インテリックス<8940>の事業概要

1. 事業セグメントの内容
同社は中古マンションを戸別に仕入れ、リノベーション(再生)した後に再販するリノベーション事業とソリューション事業の2つの事業セグメントで開示を行っている。直近4年間の売上総利益の構成比は、リノベーション事業が全体の6割強、ソリューション事業が3割強と比較的安定して推移している。売上総利益率ではリノベーション事業が10%台前半の水準で、ソリューション事業は20%台と相対的に高い水準となっている。

(1) リノベーション事業分野
リノベーション事業分野には、リノヴェックスマンションや戸建の再生販売・賃貸・仲介事業のほか、リノベーション内装事業、FLIE(不動産売買プラットフォーム)事業が含まれており、売上高の9割強をリノヴェックスマンション販売で占めている。

リノヴェックスマンション販売の事業の流れとしては、不動産仲介会社からの情報をもとに仕入れた物件に対し、子会社の(株)インテリックス空間設計で最適なリノベーションプランを作成、内装工事を施したうえで不動産仲介会社等を通じて販売する(直近は「FLIE」を通じた仕入販売も行っている)。同社は物件を仕入れてから販売までの事業期間を経営管理指標として重視し、130~140日を目安にこれよりも期間が長くなるようであれば販売価格を調整して早期に売り切ることを基本方針としている。販売在庫の滞留期間が長期化すれば、収益性が低下するリスクも上昇するためだ。従来は120日程度を目安としていたが、住宅ローンの審査期間が長いネット銀行を利用する顧客が増加傾向にあることを考慮した。売上総利益率では12%超を適正水準として事業運営を行っている。また、内装工事に関してはインテリックス空間設計より協力会社に外注している。

販売エリアは首都圏からスタートし、2013年以降は地方主要都市(札幌、仙台、名古屋、大阪、広島、福岡)に段階的に進出してきた。首都圏では大手不動産販売会社を含めて参入企業が増加し競争が激化しているが、地方ではリノベーションマンションを手掛ける企業が少なかったこともあり着実に市場を開拓、2019年5月期以降は販売件数の5割強を地方エリアが占めるまでになっている。同社は、全国の分譲マンションのストック数の約5割が首都圏で占められることから、首都圏と地方の販売比率は同等程度が適正水準と考えている。

また、中古マンション市場における拠点別の販売件数シェアを見ると首都圏は1~2%、地方エリアは各拠点でバラつきがあるものの1~7%となっている。このため、市場全体が横ばいで推移したとしても、シェア拡大によって成長する可能性は十分あると言える。なお、リノベーションマンションとして定義している「R住宅※」の累計販売件数では、同社は2024年5月末までに累計27,317件の販売実績があり、業界シェアで22.7%とトップの実績を誇る。

※ (一社)リノベーション協議会が定める、優良なリノベーション品質基準(検査・工事・保証)を満たす住宅に付与される標章。

リノベーションマンション内装事業は、リノベーションマンションを販売する同業他社のほか一般個人からの工事も請負っており、セグメント内における2024年5月期の売上構成比は約6%を占める。戸別のマンション内装工事に関してはノウハウが必要なため、三菱地所レジデンス(株)など大手不動産販売会社を含めた同業他社からの引き合いが多く、最近ではREIT運用会社が自社保有物件のバリューアップを目的に、同社に発注するケースも増え始めている。

そのほか、子会社の(株)FLIEで運営する不動産売買プラットフォーム「FLIE」や、(株)再生住宅パートナーで手掛ける不動産の買取再販支援事業などがリノベーション事業に含まれている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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