トヨタが満を持して切り返す、急速な円高一服で1倍割れのPBRに着目する動き
トヨタ自動車<7203>が3日ぶりに切り返しに転じている。ここ下値模索の動きが続いており、前日までの直近10営業日で高く引けたのは1営業日のみという軟調ぶりで、この間に株価を370円以上も下げていた。きょうは上値抵抗ラインとなっていた2400円台半ばの5日移動平均線を巡る攻防で反騰の狼煙を上げている。日米の金融政策決定会合を目前に日米金利差縮小が改めて意識され、外国為替市場では仕掛け的なドル売り・円買いの動きを誘発している。前日は一時1ドル=139円台まで一気に円高が進んだことで、輸出採算悪化を警戒した売りが同社株を直撃した。同社の25年3月期想定為替レートは1ドル=145円であり、実勢はそれよりも円高方向に振れていることが売りの根拠となっている。ただ、足もとで円高が一服していることに加え、同社のPBRは解散価値を下回る0.9倍前後まで水準を切り下げており、過剰に売り込まれているとの判断も働くところ。為替市場の動向を横にらみに2400円近辺は機関投資家などの実需買いも観測される状況にある。
出所:MINKABU PRESS
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