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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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4680 ラウンドワン

東証P
1,004円
前日比
-3
-0.30%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
16.0 3.61 1.59 5.94
時価総額 2,894億円
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【杉村富生の短期相場観測】 ─政治主導の暴落は期限限定!買おう!!


「政治主導の暴落は期限限定!買おう!!」

●中・長期の上昇トレンドには変化なし!

 株式市場は再び荒れもようの展開となっている。テクニカル的に、日経平均株価は8月5日の瞬間安値(3万1156円)に対する二番底形成の動きだろう。予定のコースだ。8月初旬の夏の嵐、今回の秋の陣はともに、日本発の金融マーケットの混乱だ、と思う。主因は政治にある。

 9月4日の日経平均株価は1638円(4.24%)安の3万7047円と急落した。安値は3万6879円まであった。市場関係者は「アメリカ市場の大幅安を反映したものだ」と解説する。しかし、これは違う。

 自民党総裁選において、にわかに金融所得課税強化の議論が浮上したのだ。現行の源泉分離課税20%を「引き上げる」と主張する候補者が現れた。石破茂氏が賛成派の代表格だ。明確に「反対」を唱えているのは小泉進次郎氏と他2名だけ。かつて、岸田首相は金融所得課税の見直しに触れたことがある。これはしばしば人気取りに使われる。

 ただ、人気取りになるかどうか、怪しい。政府は新NISA(少額投資非課税制度)を軸に、投資立国(現・預金のリスク資産シフト)を目指している。それが軌道に乗り始めたばかりのタイミングでの課税強化はないだろう。7月末の政府の圧力(閣僚の「円安阻止を」発言)を受けての突然の利上げに続いての政治主導の株価暴落である。

 さらに、日銀の利上げ方針資料の公表(経済財政諮問会議に提出)もあった。こちらは8月1日、2日、5日の蒸し返しである。いずれにせよ、9月3日のNYダウの下落率は1.51%にとどまっている。確かに、エヌビディア<NVDA>の急落は痛かったが、日経平均株価、TOPIX(3.65%安)はNYダウ以上に下げている。

 まあ、東京市場は調整途上(登り峠の茶屋、麓の温泉)ということだ。このもみ合い(モヤモヤした状況)は9月27日の自民党総裁選、最悪のケースでは11月5日のアメリカ大統領選挙まで続く可能性があろう。

●アメリカは利下げ、日本は利上げ!

 スケジュール的には9月17~18日のFOMC(米連邦公開市場委員会)、19~20日の日銀金融政策決定会合がポイントになる。アメリカは利下げ開始(0.25%が有力だが、0.5%もあり得る)、日本は利上げの方向にある。この金融政策の違いが株式市場の強弱を生むと同時に円高圧力になっている。

 なお、再三指摘しているように、株価が波乱商状に陥った局面では金融システムにダメージを与えていないか、景気・企業業績は大丈夫か、さらには中・長期的な上昇トレンドに変化はないか、などの確認が必要になる。これらの要件はいずれも株高を示唆している。したがって、8月初旬と同様、ここは突っ込み買いのチャンスと判断する。

 狙い目はどうか。まず、深押しの主軸株では2025年に創立100周年を迎える野村ホールディングス <8604> [東証P]だろう。ROE(株主資本利益率)の8~10%を安定目標(すでに、8%は4-6月期に達成)にしている。PBRは0.68倍だ。とりあえず、1株純資産(1172円)の水準が目標になろう。

 次に、ニューヨーク、東京などで大規模都市再開発を成功させ、現在は築地市場跡地の再開発プロジェクトを推進中の三井不動産 <8801> [東証P]だ。さらに、次は後楽園(東京ドームは三井不動産の子会社)周辺の再開発に着手するだろう。築地再開発のドーム球場には読売新聞グループ本社が参加している。

 テーマ銘柄では太陽光パネルのリサイクル技術を確立しているエヌ・ピー・シー <6255> [東証G]、アメリカの港湾クレーン(中国製品を締め出す方針)を35年ぶりに受注した三井E&S <7003> [東証P]、海外事業の収益が国内事業を上回ったラウンドワン <4680> [東証P]などに注目できる。

 このほか、円高メリットを享受するニチレイ <2871> [東証P]、セリア <2782> [東証S]、ワークマン <7564> [東証S]、小川嶺社長の若さ(27歳)が魅力のタイミー <215A> [東証G]、物流改革の日本パレットプール <4690> [東証S]、アメリカで住宅事業を展開の住友林業 <1911> [東証P]などに妙味がある。

2024年9月5日 記

株探ニュース

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