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ダウ平均は続落 景気減速を懸念したポジション調整が強まる 米雇用統計自体には落ち着いた反応=米国株序盤

NY株式6日(NY時間13:24)(日本時間02:24)
ダウ平均   40456.38(-299.37 -0.73%)
ナスダック   16761.96(-365.70 -2.14%)
CME日経平均先物 35515(大証終比:-845 -2.39%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は続落。ナスダックも2%を超える下げとなっている。取引開始前に発表の8月の米雇用統計で非農業部門雇用者数(NFP)は予想を下回る伸びとなり、6月、7月分も下方修正された。

 米労働市場の軟化を示したものの、市場は米雇用統計自体には比較的落ち着いた反応を示し、警戒されていた8月初旬の米雇用統計後のようなリスク回避の雰囲気までは広がっていない。今月のFOMCでの大幅利下げの確率を高める動きも一時見られたが、エコノミストの間では0.25%ポイントの基本シナリオで変わらないとの見方が多いようだ。

 米株式市場も取引開始直後は底堅く始まったものの、次第に売りが強まる展開。ただ、この日の米雇用統計を材料にしたハードランディングのシナリオではなく、この先の景気減速を懸念したポジション調整が主体となっている模様。IT・ハイテク株が下げを先導し、それが次第に他のセクターにも広がり、ほぼ全面安の状況。消費者裁量や金融、素材にも売りが広がっている。

 IT・ハイテク株の下げについては、ブロードコム<AVGO>が決算を受けて下げていることが全体を圧迫との指摘も出ている。エヌビディア<NVDA>も下げているが、AIへの行き過ぎた期待の修正に市場は動いているといった声も出ているようだ。

 そのブロードコム<AVGO>はAI半導体ソリューションとVMウエアは継続的な強さを示していたが、第4四半期の売上高見通しが予想に届かなかったことが嫌気されている。

 AIサーバーのスーパー・マイクロ<SMCI>が3日続落。アナリストが投資判断を「中立」に引き下げ、目標株価を500ドルまで引き下げた。それでも前日終値よりは20%高い水準。

 USスチール<X>が続伸。日本製鉄による同社買収をバイデン政権が阻止する姿勢を強調していることから、事態は混とんとしている。そのような中で以前から同社の買収に関心を示していた同業のクリーブランド・クリフス<CLF>のゴンカルベスCEOが米CNBCとのインタビューで「われわれはUSスチールの買収になお興味がある」と述べたこに反応している模様。

 ソフトウエア開発のサムサーラ<IOT>が決算を受け大幅高。1株利益、売上高とも予想を上回った。ガイダンスも公表し、通期の1株利益および売上高の見通しを上方修正している。

 自動運転技術開発のモービルアイ・グローバル<MBLY>が下落。同社はインテル<INTC>により2017年に買収されたが、インテルが売却を含めた選択肢を検討していると伝わった。

ブロードコム<AVGO> 139.92(-12.91 -8.44%)
USスチール<X> 31.84(+1.87 +6.24%)
スーパー・マイクロ<SMCI> 389.25(-25.35 -6.11%)
サムサーラ<IOT> 44.76(+6.01 +15.50%)
モービルアイ<MBLY> 11.79(-0.83 -6.58%)

アップル<AAPL> 221.44(-0.94 -0.42%)
マイクロソフト<MSFT> 403.63(-4.76 -1.17%)
アマゾン<AMZN> 172.76(-5.13 -2.89%)
アルファベットC<GOOG> 153.20(-5.41 -3.41%)
テスラ<TSLA> 216.81(-13.36 -5.80%)
メタ<META> 501.39(-15.47 -2.99%)
AMD<AMD> 133.95(-5.49 -3.94%)
エヌビディア<NVDA> 103.06(-4.15 -3.87%)
イーライリリー<LLY> 899.00(-13.75 -1.51%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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