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4396 システムサポート

東証P
1,900円
前日比
+35
+1.88%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
13.5 4.05 2.53 74.67
時価総額 198億円

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システムサポート Research Memo(5):クラウドインテグレーション事業を中心に全事業セグメントで増収に(1)


■システムサポート<4396>の業績動向

2. 事業セグメント別動向

(1) クラウドインテグレーション事業
クラウドインテグレーション事業の売上高は前期比35.7%増の7,217百万円、営業利益は同43.8%増の1,168百万円と大幅な増収増益が続いた。企業のDX投資が引き続き活発だったことに加え、人材採用、社内での育成によるサービス提供体制の強化が高成長につながり、売上高、利益とも計画を上回った。増収効果や売上構成比の変化により売上総利益率も前期の28.1%から29.7%に上昇し、売上総利益は同43.2%増の2,140百万円となった。

主力サービスのServiceNow関連は、売上高が前期比28.7%増の2,390百万円、売上総利益率が同0.5ポイント上昇の45.0%となった。認定構築資格取得数で国内第3位※の陣容を抱え、豊富な導入実績と高い顧客満足度、サービス提供体制を整備している企業に付与されるElite Partnerに認定されており、ServiceNowからの紹介案件を数多く獲得できた。加えて、SIerやコンサルティング会社からの協業案件も増加し高成長を継続した。売上総利益率の上昇要因は、利益率の低いライセンス販売の構成比低下が主因だ。

※ 2024年7月時点の資格取得数上位3社は、富士通975件、アクセンチュア669件、同社が439件で全体の取得数は7,804件である。

そのほかのクラウド基盤移行・利用支援サービスの売上高も同39.4%増の4,826百万円と高成長となった。内訳は、AWS関連が同41.4%増の2,471百万円、Google Cloud関連が同50.5%増の849百万円とそれぞれ急成長したほか、Microsoft Azure関連が同10.0%増の728百万円、その他が同59.5%増の777百万円とすべての分野で拡大した。長年培ったデータベース分野の技術力を強みに、クラウドでのデータベースやデータ分析基盤の移行・構築案件が伸長したほか、Azure OpenAI Serviceなど生成AI技術を活用したソリューションの開発案件なども増加した。Microsoft Azure関連の伸び率が小さく見えるが、AWS関連の需要拡大に対応するために人的リソースを配分しきれなかったことが要因であり、引き合いそのものは活発であった。その他については、Oracle Cloud Infrastructure関連が大きく伸長したほか、Celonis EMSソリューション※、CyberArk<CYBR>の情報セキュリティソリューションが順調に拡大した。また、移行後のリセール売上高(主にAWS)も顧客数の増加(前期末比70社増の300社)並びに顧客単価の上昇により同51.0%増の2,490百万円となり、安定収益基盤として収益増に寄与した。ServiceNow関連以外の売上総利益率も前期の19.3%から22.1%に上昇した。相対的に利益率の低いリセール売上高の構成比が上昇したものの、導入支援・開発案件の利益率が社内リソースの強化による外注費削等もあって上昇したことが主因だ。

※ Celonis SE(独)が提供するプロセスマイニングプラットフォームで、2022年より取り扱いを開始した。プロセスマイニングとは、様々な業務プロセスを可視化することで現状を把握し業務改善に活用する手法のこと。Celonis EMSでは可視化に留まらず動的な分析によって非効率な業務の根本原因を特定し、改善策の実行からその後のモニタリングまで実施できるため、グローバル企業を中心に高いシェアを獲得している。2021年10月にはCelonisとServiceNowが戦略的パートナーシップを締結しており、ServiceNowの導入実績を持つ企業がCelonisの導入を検討する際には、同社が受注する可能性が高いと弊社では見ている。2024年2月には「Gold Partner」に認定された。

(2) システムインテグレーション事業
システムインテグレーション事業の売上高は前期比4.1%増の11,777百万円、営業利益は同93.7%減の13百万円となった。営業利益の減益は、本社経費等の共通の販管費を各セグメントの発生原価に応じて按分配賦※したことで、当該販管費が増加したことが主因だ。売上総利益率は外注費の増加により前期比0.9ポイント低下の22.9%となったものの、売上総利益は同横ばいの2,694百万円と、実際の収益力について大きな変化はない。外注費の増加は、エンジニアのリスキリングにより、社内リソースをクラウドインテグレーション事業にシフトしていることによる。

※ 貸倒引当金についても按分配賦している。

売上高の内訳について見ると、ITシステム開発は、企業のIT投資が引き続き活発なことやクラウド移行支援の際に発生するアプリケーション開発の受注が増加したことで、前期比7.6%増の6,792百万円となった。ERP関連はSAPのERPパッケージ利用支援案件が堅調に推移し同3.3%増の3,301百万円となり、データベース関連は顧客のクラウドシフトに伴いクラウドインテグレーション事業に売上がシフトした影響から同6.7%減の1,683百万円となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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