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7561 ハークスレイ

東証S
680円
前日比
0
0.00%
PTS
678.4円
11:05 11/25
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
7.0 0.52 3.82 30.86
時価総額 130億円
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ハークスレイ Research Memo(4):中食、店舗アセット&ソリューション、物流・食品加工の3事業を展開(2)


■ハークスレイ<7561>の事業概要

2. 店舗アセット&ソリューション事業
店舗アセット&ソリューション事業では、店舗流通ネットをはじめとするTRNグループ5社において、店舗リースや店舗工事・人材紹介などの店舗運営事業者向けソリューションなどを提供する店舗ビジネス、商業用不動産の取得・開発、リーシング、管理提供する店舗不動産ビジネス商業ビルを投資対象とした店舗不動産ビジネス、洋菓子店やベーカリーの店舗運営・経営を改善するPOSレジシステム開発・販売をはじめとするIT経営ソリューション事業、パーティーやイベント用品のレンタル事業と、様々な事業を行っている。主力となるのは店舗流通ネットによる店舗リース・管理で、不動産オーナーから賃貸した飲食店向けなどの店舗を借り手となる事業者に転貸するサービスである。TRNグループによる出店支援総数は2000年の事業開始以来4,000件を超え、駅前好立地の物件を多く確保している。店舗リースは造作購入代金・保証金・改装費用を同社が負担するスキームで、事業者の初期費用やリスクを軽減する仕組みを揃えている。店舗不動産の管理テナント及び店舗リースの取引店舗数は、2024年6月時点で983店舗である。取引店舗数はストック収入の源泉となっており、毎月伸長している。また、管理を受託した物件や自社所有物件のリーシングも行う。所有物件はリース期間満了後に売却することも狙いの1つであり、2024年3月期は大型物件を含めて3物件の売却に成功し、業績に貢献した。こうして、店舗運営事業者などの顧客へ総合的な支援を可能としているのが強みである。

店舗アセット&ソリューション事業のKPIとして、店舗不動産の管理テナント数、店舖リースの取引店舖数が月次で公開されている。どちらの指標もストック型で蓄積する。それぞれ2023年3月からの1年間で、店舗不動産の管理テナント数は25店増、店舖リースの取引店舖数は19店増と着実に増やした。弊社は2025年3月期には稼働店舗数(店舗不動産の管理テナント数+店舖リースの取引店舖数)は1,000店を超えるものと考えている。

店舗アセット&ソリューション事業の直近の動向については、2022年3月期期初から「収益認識に関する会計基準」を適用し、2023年3月期よりセグメント変更(2022年3月期までは「店舗委託事業」と「店舗管理事業」)したことから、2022年3月期から2024年3月期の直近3期の動向を記す。売上高は2022年3月期14,606百万円、2023年3月期11,842百万円、2024年3月期15,764百万円、セグメント利益は2022年3月期1,868百万円、2023年3月期1,691百万円、2024年3月期1,956百万円で推移している。2023年3月期が減収減益となったのは、販売用不動産の売却数(2022年3月期は3件、2023年3月期は2件)の変動による一時的な要因によるものが大きい。不動産販売は市況などによりある程度の変動はあるものの、おおむね増収増益トレンドとなっている。さらに飲食業界の人手不足を背景とした人材紹介ビジネス、POSレジ製造販売など多角的な取り組みが着実に成果となって表れており、コロナ禍収束後のラグジュアリーブランドによる大型パーティーなども回復傾向であることが増収増益トレンドにつながっている。

3. 物流・食品加工事業
物流・食品加工事業では、アサヒL&Cで行っている「ほっかほっか亭」店舗へ導入する食品の加工や大手小売業からのOEM製造受託をはじめとしたカミッサリー事業、商材・食材などの配送を担う物流事業のほか、稲葉ピーナツでピーナッツやドライフルーツなどの豆菓子製造事業や卸販売事業を行っている。カミッサリー事業では、唐揚げなどの鶏肉製品は、スーパーやコンビニエンスストアなど約20社よりOEM製造を受託しているほか、スポットで40社以上の取引先向けの製造を受託しており、フル稼働の状況が続いている。また地域性や季節感を生かした提案も、増収に貢献している。工場は阪神カミッサリー、貝塚精米センターがある。2017年に食品安全マネジメントシステムの国際認証規格であるFSSC22000を取得したことで、大手をはじめとする顧客からの信頼獲得にも成功した。物流事業は「ほっかほっか亭」への配送を目的に整備された全国11ヶ所(最南は鹿児島センター、最北は北海道センター)の物流センターを核に地域配送を行っている。

2022年11月にグループ入りした稲葉ピーナツは、1918年創業の100年以上の歴史を持つお菓子メーカーである。業界初の窒素ガス充填包装や高精度な自動選別機を導入し、原料にこだわり“おいしさ”を追求してきた。商品は「クレイジーソルト塩バタピー」「クレイジーソルト塩ナッツ」「ナッツ好きの7種類ミックスナッツ」「ナッツ好きの7種類ナッツ&フルーツ」などがあり、大手スーパー・ドラッグストア・コンビニエンスストアなどに販路を持ち、プライベートブランド(PB)商品の製造も受託し、こだわりの原料で「確かなおいしさ」を追求している。2023年4月に稲葉ピーナツの完全子会社である(株)谷貝食品を連結子会社化した。谷貝食品が開発した地元茨城県産「紅はるか」を使用した「ほしいも」は人気商品で、安定した売上を維持している。同商品は、茨城県筑西市のふるさと納税返礼品にもなっている。また新たな販路開拓を目的に、アウトドアなどに携帯し手軽に栄養補給できる「トレイルミックスシリーズ」を開発し、大手アウトドア用品店で2024年6月に販売を開始した。

物流・食品加工事業の直近5期の動向は、売上高・セグメント利益は2020年3月期の売上高は4,464百万円、セグメント利益は59百万円、2021年3月期の売上高は4,236百万円、セグメント利益は71百万円、2022年3月期の売上高は4,862百万円、セグメント利益は52百万円であったが、2023年3月期、2024年3月期に加速度的に成長した。2022年3月期の売上高は4,862百万円、セグメント利益は52百万円であったが、2023年3月期の売上高は9,277百万円、セグメント利益は212百万円、2024年3月期の売上高は16,499百万円、セグメント利益は673百万円となった。これはカミッサリー事業でスーパー・コンビニエンスストアからのOEM製造受託の好調により工場が高稼働したこと、稲葉ピーナツの連結及び定番商品が順調に導入店舗数・受注数を伸ばしたことが挙げられる。なお、稲葉ピーナツの同事業における2024年3月期の売上高構成比は約60%である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

《HN》

 提供:フィスコ

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