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自律反発が期待しづらいなかで円高メリット株にシフト/オープニングコメント


 5日の日本株市場は、売り優勢の相場展開のなか、目先的な底入れを見極めることになりそうだ。4日の米国市場は、NYダウが38ドル高、ナスダックは52ポイント安だった。7月のJOLTS求人件数が予想以上に減少したことから、大幅利下げの思惑が強まった。ただし、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)で景気の緩やかな減速が示されるなか、週末の米雇用統計の結果を見極めたいとする様子見姿勢も強かった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比275円安の36725円。円相場は1ドル143円50銭台で推移している。

 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。前日の大幅下落に対する自律反発狙いの買いは入りやすいだろうが、米国では労働市場の減速により米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.5%利下げが予想されている。為替市場では1ドル=143円台と円高に振れて推移しているほか、週末の米雇用統計待ちのなか、リバウンド機運は高まりにくいだろう。

 反対に日経225先物はナイトセッションで36520円まで売られた。開始直後には前日の1790円安からのリバウンドの動きは若干みられたが、200日線辺りに上値を抑えられる形だった。同線が抵抗線として意識されてくるようだと、ショートの動きが強まりやすく、節目の36000円辺りが射程に入ってきそうだ。昨日の日経平均株価は一時37000円を割り込んでおり、25日線が位置する37115円辺りが抵抗線として意識されてくる可能性がある。

 戻りの鈍さが嫌気されてくるようだと、短期的ながらも売り仕掛けの動きが入りやすいと考えられる。昨日は東証プライムの9割超の銘柄が下げる全面安商状だったが、円高の流れから輸出株は手掛けづらいと考えられ、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が下げ渋る動きをみせてくるかが注目される。

 また、円高基調が強まるなか、円高メリット銘柄などの一角には、値幅取り狙いの資金が向かいやすいだろう。そのほか、インデックスに絡んだ商いから下へのバイアスが強まるなか、インデックスに振らされにくい中小型株の一角には個人主体の資金が入りやすいと考えられる。
《AK》

 提供:フィスコ

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